剱 岳   

 

 
山行報告  
夏山説明会
 6月17日の夏山説明会で立山集中登山として剱岳登山と立山三山縦走コース、および立山三山と大日岳の縦走コースの2例会が組まれた。
劔岳コースには13名が参加表明した。参加の主目的は劔岳登山であるが参加者のほとんどが劔岳初挑戦である。
また今回の劔岳コースには山行部長ほかベテランの経験者が都合で不参加の中、参加者の互選でCL,SLが選任されるなど少し不安を抱えた
スタートとなった。その後インターネットなどにより各種情報を収集し、残雪がかなり残っているとの情報に山小屋で状態を何度も確認をした。
石田さんがコースの詳細な計画を作成し参加者に伝えるなどお互いに情報の交換をおこなった。また大日班との綿密な連絡を行い登山の当日を迎えた。

7月27日(金)<1日目>
 当日までに東北以西のほとんどが梅雨明け後の快晴が続き、立山周辺は絶好のコンデションが期待された。早朝に平安バス車庫を出発し、
予定通り室堂バスターミナルには11時に到着した。
室堂で立山の石碑の前で集合写真を撮った後、準備運動を行いここで大日班と別れ別山ルートの登山コースへ向かった。
有毒ガスが心配される地獄谷を避け称名川の橋を渡ると雷鳥坂の上りにかかる、心配された残雪もアイゼンがいるほどでもなかった。
雷鳥坂の途中でメンバーのTさんが気分が悪くなりしばらく休憩して回復を待った。10分ほどで元気になったので荷物を分担し軽荷にして登山を開始した。
約2時間で別山乗越に到着。ここからは剱沢のテントサイトを目指して下りになるがガレ場の連続、下りでもかなりこたえる。
雪渓を何度かトラバースし、ようやく剱沢に到着。剣山荘も目の前に見えている。ここから少しの登りにかかる。
ところがCL(報告者)の足が攣り気味になりすぐに手当したため大事に至らず登りを再開。しかしこれから先が心配だ。
剣山荘には予定より30分ほどの遅れで到着した。最近新築されたばかりできれいな山小屋であった。
水洗トイレや男女で6人が同時に使えるシャワーの設備があり、一番ありがたかった。シャワーはお湯のみで石鹸などは使用出来ない。
使ったお湯は山へ返すそうだ。
部屋も8名と5名の2部屋をもらい、ゆっくり休むことが出来た。

7月28日(土)<2日目>
 いよいよ劔岳本峰への登山である。4時出発のため3時に起床、準備にかかる。朝食は弁当を作ってもらい、 昼食と合わせ2個を持つ。
CLは体調が思わしくなく小屋で待機することとなった。残り12名は出発かと思いきやSさんがやはり体調不良で登頂を断念するとの申し出があり、
11名で暗闇の中ヘッドランプの明かりをつけて出発した。ところがしばらくするとTさんがパーティーを離れ戻ってきた。
3名の話を総合すると1日目の剣山荘に着くまでにかなり疲れていた。さらに2日目の劔岳下山後に別山乗越を超え内蔵助山荘まで延べ9時間余りを
歩くには体力が持つか心配だった。したがって残念ではあるが劔岳登頂をあきらめ小屋で体力の回復を待つことにした。とのことであった。
 
以下は劔岳本峰を登頂したSLの広瀬秀憲さんの報告である。
急遽、上角さんに先頭をお願いし、4時にヘッドランプで足元を照らし、登山開始。一服剱までに1番2番鎖場を難なくすごし快調に進む。
天気はよく五竜、鹿島槍が、次第にあかるくなる空に姿を見せてきた。日の出は雲が掛かり拝めなかった。一休みし、前剱を目指す。
いったん下り急登のガレバとなる。前剱大岩の裾を鎖頼りに登り、5時50分前剱に到着。計画通りである。ここで朝食をとった。
ここから一段と厳しい岩場となった。約50cm幅x5m程度のパンチングメタルの橋を超えると5番鎖を頼りに岩山をトラバース。
平蔵の頭、平蔵のコルを過ぎ、いよいよ9番鎖カニノタテバイについた。垂直の取掛りに全員がすくみ人だまりとなる。
足場、鎖がしっかりしているといいながらも、やはり不安が先にたつ。ようやく登りきりしばらく歩くと下りの10番鎖場に合流。
しばしどのように降りるのか見学。そこを登りきるとガスの中に頂上が見えてきた。一息つけて一気に登り詰め、頂上に8時20分に到着。
天気よく360度のパノラマ。予定より20分の遅れだが、全員がかなり疲労しているようである。20分休憩し、下山を始める。
最初の難所のカニノヨコバイは、先に進んだ者が次の者に足の置き場を教え、難なく無事わたりきる。すぐに垂直のはしごを下る。
岩場の登り下りを繰り返し、平蔵の頭を登り下る。一気に全員の疲れが増幅されたようで、先頭の上角さんとの距離が離れ気味となり、
しばし休憩が多くなった。ようやく前剱に10時に到着。予定より30分の遅れ。一服剱までのガレ場の下りでは休憩の連続。
剣山荘に着いたのが11時45分。予定より1時間の遅れとなった。殆どの者が疲労困憊。
これから内蔵助山荘まで4時間の山歩きに無事に一定の時間までにたどり着けるか不安を感じる。
        
 以上、SLの広瀬さんからの報告の通り、劔岳登頂を目指した10名は無事登頂に成功した。
ただ剣山荘へ下山したのが11時45分で出発から8時間近くを要した。
下山後10名はかなり疲労困憊しており、昼食をとった後これから別山乗越を登り、内蔵助山荘まで4時間余りをかけ行くのは無理のようで、
3日目の立山三山縦走は中止してここで連泊したいとの申し出があった。急遽全員でミーティングをした結果、
劔岳へ登らなかった3名も含め立山三山縦走をあきらめ、3日目は直接室堂へ下山することになった。
内蔵助山荘へは登山者のアクシデントにより今夜の宿泊のキャンセルをし、剣山荘での宿泊の手配を済ませた

7月29日(日)<3日目>
  下山開始は1日目とは逆に別山乗越まで登り、雷鳥坂を一気に下り室堂へ向かうコースをとった。小屋で朝食をとったあと5時40分にスタート。
剱沢を経由し別山乗越まで1時間40分で着いた。室堂バスターミナルで平安バスの中谷さんと10時に待ち合わせをしている。
雷鳥坂の急坂を慎重に下る。ようやく称名川の橋をわたり雷鳥平に到着。もう室堂は目の前だ。ところが室堂までの登りが結構きつい。
1時間近くを要し予定通り10時に室堂に到着した。
大日コース班の梅沢さんから携帯に連絡があり、同コースのMさんが体調を崩し前日から室堂に宿泊しているので合流してほしいとのこと。
室堂で無事を確認し、合流出来ました。
ずっと先頭を歩いていただいたSLの広瀬さん本当にお疲れ様でした。参加の皆さんもお疲れ様でした。
これから大日コース班が下山している称名滝駐車場へ向かう。約1時間で到着。全員が無事に合流した。
途中グリーンパーク吉峰で入浴と昼食をとり、一路田辺への帰路に向かった。
今回の夏山登山のテーマである立山集中登山が未完成となったのは誠に残念であった。
それでも参加者の内10名はあこがれの劔岳登山が達成できたことは喜ばしいことであった。
また参加者全員が無事下山できたことも一つの成果であると思います。

ヒヤリハット
7月27日<1日目>  
雷鳥坂の上り坂の途中で、1名が登山道の端の草むらに足をとられ約1m転落、ブッシュで止まった。
リュックが下になり体勢が取れなくなった。他の者がすぐに引き上げ大事に至らなかった。
急登の坂では登山道の横は崖が隠れている。足元には十分気をつけることである。
 
感想文
                    「あれがつるぎ」
                                                                         岡本 綾子
 室堂に入ると立山連峰の美しい景色が広がります。
あれが立山三山、あれが大日三山と無邪気にはしゃぐ山男達をかわいいと思うのは、あまりにも失礼でした。
よく無表情だと言われる私もひそかにワクワクドキドキ!流行りの言葉を使うと「山に萌え~」かな。
「あれがつるぎ」という言葉に思わず見入ってしまった山は、あまりにも雄大で、威圧的に聳え立っています。あれに登るのかと心が一気に萎えました。
夏山登山に参加するに当たり、立山大日コースか剱コースで最後まで迷っていました。剱は整備されて登りやすくなっているという言葉を信じ
参加を決めましたが、実際に行けるのか不安でした。You Tubeや映画「剱岳 点の記」を見てイメージトレーニング?をしましたがもうひとつ掴みきれず、
どれだけの険しさなのか経験しないとわからないと最後は開き直りです。
剱岳登頂当日、ヘッドランプをつけてさあ出発です。
一服剱から前剱へ、見上げると気が遠くなるような急登です。もうあんなに上までと前を行く人を羨ましがる。鎖場が次から次へと現れます。
見た目の怖さに比べ、その場に入ると確かにホールドできる岩がたくさんあり、三点確保を基本に進む事が出来ました。
厳しい前哨戦の前剱から剱岳へ、うわさの「カニのタテバイ」までやって来ました。見た目はやはり一段と怖い。手がかり足がかりがないと思う所には、
ボルトが埋め込まれているので、なんとか登れそうです。鎖に助けられながらクリアしほっと一安心。
とうとう頂上に到着!剱岳の頂点からの絶景は久々の感動です。この景色を見る為に人は山に登るんだと一人納得しました。
私を頂上まで導いて下さった9名の紳士と記念撮影。後に見ると工事現場の集合写真のように見えるのは、きっとヘルメットのせいですね。
つかの間の達成感に浸り、下山ルートへ「カニのヨコバイ」をクリアし、長いガレ場の下りを、落石に気を付けて滑らないように慎重に歩きます。
このガレ場で一気に足が疲れました。
今回の剱岳登頂で自分の課題が見えてきました。一番は体力不足。急登や階段はすぐに息が上がり、長い下りはすぐに足が疲れます。
確かに本番前に1,2回トレーニング登山したくらいでは、長年山に行かれている体力とは、歴然の差があります。
岩場については、特に下りの怖さを克服し、必要以上に鎖に頼らないで、三点確保の基本を忘れないように心がけます。
登頂直後、もう一生に一度で十分と思った剱岳ですが、喉元過ぎれば熱さを忘れるでまた機会があれば挑戦したいと思います。
今回のこの経験がこれからの山行に大いに役立つ事と確信しております。
最後に振り返るとあのつるぎは、少し優しく見えました。 
 
■夏山登山剣岳コース感想                                                        園上 雅晴
 3年越しの念願であった剣岳登頂無事制覇出来ました。登山を始めた15年昔から剣岳は知っていましたがこんな山は自分ではいけないと、
最初から諦めていました。それが実現出来た事今もって信じられません。この実現は今回の企画立案をされた山友会の皆さんのお蔭と感謝しています。
リーダーの片山さん、サブの廣瀬さん本当にご苦労様でした。皆んな初めてなので緊張しておりその分色々と好きなことを要求し大変やったと思います。
剣岳下山後体中の筋肉が緊張感と疲労の為硬直状態になり剣山荘に着いた時は一歩も歩けない状態でした。
リーダーの決断は本当に助かりました。
又、登頂時、下山時の上角さんの先導は素晴しかったです。


■夏山集中登山「剱岳」に参加して                                                 後藤 正道
 剱岳は初めてのチャレンジだ。山情報を入手するとなかなか手ごわそうだ。
今日の小屋(剣山荘)へは室堂から雷鳥坂・別山乗越から剱沢雪渓を越えて行きます。
今日は「いよいよ」ですねぇ~。そうです剱をやります。後立山の鹿島槍岳の朝やけが綺麗だ。天気の心配はない。
晴天だ。朝4時の出発はまだ暗い。気温6度と少し寒いがヘッドランプをつけて、まずは一服剱へ向けて出立です。
山頂は岩ばかりで意外に狭く祠が安置されていた。
まったく遮るものがない絶景にここまで苦労してこなければ味あえない「すごい」「綺麗」「圧巻」に言葉がない。
本音はここで昼飯でも食べてお茶でも飲んでとも思うがそれは許されず残念。早々に下山開始。
前剱を過ぎ「平蔵の頭」「カニのたてばい」「カニのよこばい」付近の岩場の登り、
下りは太い鎖と足場がしっかり安定していて残雪もなくまったく
不安はなかった。前剱から下山時の急坂の長いガレ場にはへとへと疲れました。
私にとっては、右左が「すぱっと切れ落ちたナイフエッジの「狭い岩尾根(綱渡りは怖い)」を歩くところがなかったことは幸いでした。
この素晴らしい旅をお世話いただきましたCL、SL、ご参加の皆々様有難うございました。


■四半世紀ぶりに再登頂した剱岳                                                    遊佐 研治郎
 7月28日午前9時過ぎ2度目の剱岳山頂に立った。
25年前40歳半ばにして勤務先の後輩数人と初めて剱岳に登頂して以来実に四半世紀の時を経て再び山頂に立つことができたことにある種の
感慨に打たれた。今回も天候に恵まれ山頂からの眺望は素晴らしいものがあったが、前回も今回に勝る好天で四囲のアルプスの山々は
光り輝き雄雄しく聳え立っていた。また、山頂から遥か眼下を見下ろすと,雪渓に点在しているいくつかの黒点が蟻のように動いていて
最初はそれが何なのかわからなかったが、次第に近づいてくると頂上を目指す登山者の姿であった。
何となく感動を覚え30分以上もじっと見つめていたのを覚えている。
前日(27日)早朝京田辺をバスで出発し約6時間を要して11時過ぎ室堂に到着し昼食後登山を開始した。
今回のパーティは男性11人、女性2人の13人で雷鳥坂、別山乗越、剱沢キャンプ場を経て午後4時過ぎ今晩の宿泊山小屋剣山荘に着いた。
当日(28日)午前4時体調不調で登頂を断念した二人を山小屋に残し11人で出発した。歩き出して間もなく一人が体調が悪いということで山小屋に
引き返し結局10人で山頂をめざした。一服剱を越え前剱を目前にしてから急坂の連続で頂上に近づくにつれ山容は錐状に屹立し、
岩壁に打ち込まれたアンカーボルトやクサリを利用しながら慎重に歩を進めた。一歩誤れば滑落死は免れない状況下にあって、
私は2年前三重県の山で滑落して九死に一生を得た「前科」があり慎重の上にも慎重を期して登った。
剱岳名物の「蟹のタテバイ」を越えて約5時間で頂上に立った感激は一入であった。まさに登山の醍醐味を味わった瞬間だった。
しかし続々と登山者が現れゆっくり眺望を楽しむことは許されなかった。
慌ただしく記念写真を撮り未練を残して下山にかかった。下り始めてすぐの「蟹のヨコバイ」は上から覗くと垂直の岩壁でここを降りるのかと思うと
身震いする思いだった。細心の注意を払い手足のホールドをしっかり確認しながら下山した。下りは約3時間を要して山小屋に戻った。
25年前に登ったときは登山経験はほとんど無く、企業戦士として仕事に夢中で運動量も今よりはるかに少なかったが、
今回ほど剱岳について「怖い」という印象はなかった。若気の至りか滑落のトラウマのせいか私も判然としないが、
あれから多少経験をつんだことにより山に対する恐れと敬虔な気持ちが生まれてきているのは間違いない。
この思いを忘れずこれからもしばらくは山歩きを楽しみたいと念願している。


■平成24年度夏山集中登山・剱岳 感想文                                             坪田 宏
 3年ぶりの夏山登山で剱岳・立山登山に参加をすることにした。体力とひざの具合を気にしながら、
夏山トレーニイグは天候不良で中止となった釈迦岳に個人山行で、それと八経ケ岳の予定が道路事情で観音峰に変更されたもののみので、
少し不安があった。
7月27日早朝、参加者20名で京田辺を出て、室堂バスターミナルには11時前に到着した、よく晴れた日でバスターミナルからは立山三山が綺麗に見えた。
室堂平を11時35分に剱班13名が出発、よく整備された遊歩道を進み、みくりが池温泉の前を通過し雷鳥平に到着した、
雷鳥平には色とりどりのテントが見られた。木橋を渡り大日岳との分岐から別山乗越まで2時間登ると剱御前小舎に到着、
ここからは下りで3ルートの内、剱沢キャンプ場を経由するコースを歩いた。
途中剱岳山容が見える場所で記念撮影を行い、小さな雪渓を幾つか渡り16時半に今夜の宿である剣山荘に着いた。
ここはシャワー設備が完備されているので早速汗を流した、この山小屋は新しくトイレも簡易水洗で部屋も布団も快適であったが
同部屋者のいびきにはまいった。
翌28日早朝4時に剣山荘を出発、当初13名であったが体調不良等で10名が剱岳に登ることになった、
登り始めてから一服剱までは1番と2番の鎖があり、2番の鎖では足を踏み外さないように慎重に歩く、
一服剱からは前剣が堂々とそびえ立つ、あれをなんとか登らないといけないと気持ちを奮い立たせる。一度下り、
前剣までは厳しい登りである、幅の狭い鉄橋を渡り、鎖場を慎重に通過し、前剣には5時50分に到着。朝食を取るが食欲が無い、
期待した景色はガスで視界はゼロである。
6時10分に出発、鎖番の鎖は太いステンレス製でアンカーボルトで強固に打ち込まれているので安心できる、
所々には長さ約25㎝ぐらいで、太さ20㎜程度のボルトか鉄筋が足場として岩に打ち込まれている、
これらの設備を設置された人達の苦労は大変だったに違いない。いよいよカニの縦ばいである、
前の人が取りつくのをマネしながら片方の手で鎖をつかみ足をボルトに掛け、もう一方の手で体を引き上げ、
ひざで体が振れるのを防ぎながら9番鎖場を通過した、登りは比較的容易だと感じた。
9番鎖を登りきると直ぐ左にカニの横ばいがあるので先に下りて行く人の足の置き場等を確認したが良く見えない。
剱岳山頂には8時20分に到着、この頃にはガスも切れ雄大な山々が見えた。
山頂の祠を前に記念撮影を行い、20分後に下山開始。カニの横ばいも最初は左足を小さな窪みに置き、
次に右足をその右側にある少し広い窪みに置いて、それから左に一歩づづ鎖をしっかりつかみ移動した。
垂直の梯子を下り、続く鎖場を通過して、前剣には10時前に到着。この頃には日が照りかなり暑く、
鎖を使って登るのに体力がいった(鎖場では歩幅が大きくので疲れも大きい)。
ガレバを落石に注意し慎重に下り、一服剱着が11時10分、剣山荘には11時45分に到着した。
予定では別山乗越から別山、真砂岳、内蔵助山荘までであったが予定変更し剣山荘に泊まることにした。

今回の剱岳登山の反省点等は、
1.28日のコース設定が適切か検討不足であった。
2.体重をもう少し落とし、基礎体力をつける。
3.剣山荘~剱岳のピストンなのでリックはやはり小型の物を準備すべきであつた。
   (45Lリックで不要品を山小屋に置いてきたがリックそのものが大きすぎた)
4.日が強いと気温も上がり汗もかなり出るので体温調整が容易な衣服にすべきである。
最後に、計画と準備をして頂いた方、同行した皆様には本当にお世話になりました。


■立山登山(劔岳登山)の感想                                                   広瀬秀憲
 2度目の夏山登山だが、2500Mの樹林限界を超えた風景は独特である。
岩肌にしつこく貼りついている緑のハイ松、草、所々白い雪渓。室堂を中心として周囲を囲むパノラマに安らぎを覚える。
別山乗越から黒い岩肌の劔岳が見え始める。周りの山とは明らかに違いを感じる。果たして上れるのだろうか。
期待半分、不安半分。翌日早朝、ヘッドランプを点灯して登山開始。一服劔からの岩場は、今までの山とは別格である。
難所のカニノタテバイを攻略して山頂へ。頂上は360度見渡せる。非常に気持ちがよい。
お堂があり2997Mと2998Mと書かれた木っ端が2個ある。どっちが正しいのか。
カニノヨコバイ、平蔵のコル、平蔵の頭、前劔、一服劔、剣山荘と無事たどり着く。全員疲労困ぱい。ここで予定変更となった。
予定を完遂できなかったことに全面の満足は無いが、やはり劔岳を上ったという自信は生まれました。
今回サブリーダーとして参加いたしましたが、このような大きい山に対しての経験不足を感じています。
当初私が先頭を歩く予定でしたが、参加人員変更で劔岳登山当日に、上角さんに先頭に立っていただき、私が最後尾を歩くこととしました。
先立つ人もまばらで、劔岳は初めてのものばかり、岩場の厳しさに遅れがちなパーティをまとめ、所々不明な道を探索しもって進むということは、
岩場に不安を抱えていた私にはとてもできなかった。上角さんに感謝いたします。
やはり劔岳は噂どおりの厳しい山でした。今は、時間を掛ければ上れる山ですが、団体で行動するには、
それなりの経験と体力が必要な山だと思います。
追伸、夏山登山参加に必要追加条件。どんな環境でもすぐ眠れる技を習得すること。
 
 
  立山有料道路マイクロバスより立山三山を望む。                      室堂到着、快晴です。
 
                
                           室堂での記念撮影(剱岳、大日岳チーム合同) 
 
 
          ミクリガ池横の遊歩道を登山開始。                           雷鳥平を目指して下る。
 
 
          雷鳥平・別山乗越方面を望む。                                 称名川を渡って。
 

           別山乗越(剱御前小屋)に到着                            別山乗越の広場(トイレ有り)
 

               剱沢を下って。                                  剱沢雪渓をトラバースして。
 
 
                 道標                                        剱岳が全貌を現しました。
 

                剱沢にて                                     剱沢キャンプ場に到着。 
 

             一服釼・前剱・剱岳                                  最後の雪渓をトラバース。
 

               剣山荘に到着。                                  剣山荘前のチングルマ群生。
 
 
          午前4時登頂開始。                                登頂ルート
 

        前剱大岩                                 前剱大岩付近の急登のガレ場。
 
 
      カニのたてばい                      カニのたてばい                       カニのたてばい
 
                 
                                   剱岳山頂にて
 

      カニのよこばい                        カニのよこばい                 平蔵の頭・平蔵のコル
 

            3日目・雷鳥坂を下山。                                 3日目・雷鳥平に到着。