立 山・大 日 三 山  


 
山行報告
1.発生費用:29310円(山小屋x2、バス負担金、風呂代)であった。 

2.コース:参加者と協議を行い、所要時間が短い逆コースを採用した。

3.エスケープルートと撤退者
   今回のエスケープルートとして一の越山荘周辺から室堂への撤退、別山乗越または新室堂乗越から雷鳥平への撤退を考えていた。
   今回残念であるが体力不足で1名が新室堂乗越から雷鳥平に撤退した。

4.山と高原の地図のコースタイム(標準タイムとする)との比較および報告
    ・室堂T~内蔵助山荘の標準タイムは3時間20分。我々は4時間57分、雄山のお祓い付き。
     一越山荘まで公園道を思わせた。がMさんの足が重い。男性全員が荷物を分担。その後、なんとか内蔵助山荘まで到達。 
    ・内蔵助山荘~大日平山荘の標準タイムは9時間30分。我々は11時間36分、昼食付き。
      朝食を山荘で食べて出発。新室堂乗越を過ぎてMさんが完全にダウン。
      奥大日岳の手前はかなりの残雪があったがアイゼンは不要。奥大日岳頂上で撤退同伴者と合流し、昼食。
      九州から来た同年代の3人組パーティは3泊4日で立山、剱、大日を縦走とのこと。
      七福園は大きな岩があり先頭の後を追うのが苦しかった。トレ不足を痛感。
    ・大日平山荘~称名滝登山口の標準タイムは2時間。我々は2時間10分、水場で休憩付き。
      山荘でゆっくり朝食をとり出発。牛首は思ったほどではなかった。
      称名滝の水しぶきは疲れた体を癒してくれた。

ヒヤリハット:1名が大日三山への縦走を断念した。
 
 
感想文
                       大日三山~立山縦走
                                                                    山口 博
 今年の夏山集中登山は立山・劔と大日三山縦走と鹿島岳・五竜岳縦走に決まりました。
昨年劔岳から立山に縦走しましたが最後の立山は暴風で三山の頂上に登れなかったのでもう1度大汝山と富士の折立の頂上を極めたいと、
このコースを選びました。劔岳班と合わせて総勢20名で5時新田辺を出発し,11時50分に室堂ターミナルに到着して正面の立山の石造前で
全員記念撮影し、昼食後劔班と別れて出発しました。
登山道は小学生の団体が下山していて、まるで富士山の登山道と同様で連なって下山して来ますのが、登山道は広いので待たずに登れました。
11時40分に出発して雄山には14時10分に到着しました。雄山神社で神主さんのお祓いを受け、
お神酒を頂いて全員が無事に下山出来る様にお祈りしました。
去年登れなかった大汝山(3015m)の頂上に立ち今年再挑戦した甲斐が有りました。
富士の折立は厳しい岩峰で2名は巻き道を行き5名が登頂しました。今回の縦走コースで一番スリリングな山でした。
真砂岳を経由して内蔵助山荘には予定の時間の16時40分に着きました。今日は4山の山頂に立つことが出来ました。
内蔵助山荘は綺麗な小屋で混んでなくてゆっくり寝る事が出来ました。 立山の最高峰富士の折立頂上に登る

2日目の今日は長丁場で3時50分に出発しました。最初に道を間違って雪渓を登って尾根に登り返して登山道に出ました。
分岐点で所在場所を確認して軌道修正し別山を目指しました。
別山は真砂岳分岐から下山して登り返します。別山には5時20分に到着しました。此処から別山乗越までは下りで劔沢小屋に5時55分到着しました。
此処から劔岳は正面に見えるのですが残念ながら今日の劔岳は雲の中でした。別山で全員集合写真 ここまでは全員登って来ました。
新室堂乗越に7時15分に着き休憩して10分程歩いた所で,Mさんが皆に付いて歩けないので一人で下りるとの申し出が有り、
SLと相談して中島さんにお願いして雷鳥沢まで同行して頂きました。中島さんには往復1時間程余分に歩いて、
私達が奥大日岳で昼食していたら追いついて来ました、流石に健脚です。
大日従走路は立山と違って登山者も少なくて、又お花畑も素晴らしい。正面に劔岳がどっしりと鎮座しています。流石に北アルプスの主峰です。
お花畑の中に雷鳥が居ました。山に登って雷鳥に出会うとご褒美を貰った様に嬉しい気がします。
大日小屋まではアップダウンの繰り返しで流石に歩き応えが有りますが、皆さん健脚で予定の時間より2時間も早く12時に着きました。
荷物を置いてUさんを除いて5名が大日岳に登りました。今年は雪積が多かったのか大日岳の登山道には未だかなりの雪が残って居ました。
大日平山荘までは急な下りが続きますが山荘の赤い屋根が見え、大日平までは木道が続き30分で大日平山荘に到着しました。
予定より早く15時25分に着きました。
先ず全員がビールで喉を潤して、長かった11時間30分の縦走が終わりました。
小屋の奥さんに"お風呂に入って"と声を掛けられてやっと腰を上げました。
山で風呂に入れるのは非常に有り難い事です。2日間の疲れが取れ気分爽快です。
今日の泊まりは私達で2部屋使わして貰い、女性は2名でゆっくり休まれたようで満員の大日小屋で無く此処まで歩いて来られて良かったです。

3日目 今日は下山2時間半位で朝食後6時30分に出発しました。昨日と違って登って来られる人が多く、地元の方が多いのか
日帰りされる様で荷物も小さい。
称名登山口には8時40分に到着しました。
劔班と待ち合わせは10時半なので、称名の滝を見物しました。2,000年の秋の市民登山「立山」の帰りここに立ち寄った事を思い出しました。
雪解けで水量も多くて迫力満点、流石日本一の名瀑布です。
初めてのCL梅澤さん
お疲れ様でした。事故無く縦走出来てよかったです。中島さんサポート有り難う御座いました。
 
 
感想文
                                                                
★今後、季節を問わず厳しい山を目指すのであれば、参加者が相談して充分なトレーニングを含めた山行計画を検討して、
それを実行できるリーダー、サブ・リーダーを選んで山行に望むことが事故もなく楽しい思い出が残る山行になると思う。
出発する朝方から天候の崩れる心配がなく順調なスタートが予想できました。3日間とも快晴で剣岳も真近に見ることが出来て良かった。
CL梅澤さんの念願の山行が成功しました。室堂で剣岳B班と分かれ立山三山を登ることが出来た。
実は私の故郷では成人の証に立山登山が必須なのです。
でもいままでなぜか大荒れで実現が出来ずじまいで恥ずかしい思いがありましたがやっと解消したのです。
2日目に宮野さんのリタイヤがありましたが中島さんの活躍で切り抜け大日岳をめざした。
今回最大の長い縦走コースを覚悟して来ましたが岩山の登り下りの連続10時間に及ぶ縦走は予定時間内に山小屋に着いたものの
メンバーで一番若い私はバテバテギブアップ寸前で付いて行くのが精いっぱい。年長の皆さんはさすが足元軽く山友会の実力を見た思いがしました。
今までこれだけの縦走経験がなく天候にめぐまれたことも手伝って完走できたことは非常に良い経験になりました。
山小屋で色んなお話も楽しいひと時でした。「中島さんのヒゲの手入れはバリカンだそうです」
最後の称名滝は聞いていた通り落差350mの素晴らしい滝の飛沫を浴びて3日間の締めくくりとなりました。
又、同じメンバーでの山行きが待ち遠しいですね。 
                                                                             中田繁男
 

★CL梅澤さん、SL山口さん 本当にありがとうございました。
行くことが決定してからもコースを色々練って頂き、私もいつもより、入念に地図と「にらめっこ」。その甲斐あって、立山三山、大日三山も登れ、
又、称名滝も散策。日本一の滝を実感しました。
宮野さんが最後迄一緒でなかったのはチョッピリ残念ですがその代り、中島さんの驚くべき健脚ぶり、これぞ「山男」という姿を見せていただきました。
雄山の人の多さには閉口しましたが、お天気にも恵まれ、時々、見せてくれる剱岳を写真に収めたり、
又、大日の方は何か所か雪渓が残っていましたが、アイゼンをつける程でもなく、雪の感触を楽しみながら歩けました。
大日平山荘迄頑張ったので、お風呂には入れるし、女性2人で一部屋使えるし、ラッキーでした。
翌日の牛首辺りの下りが大変と聞いていましたが、雨に遇わなかったのでスムーズに通過できました。
メンバーの皆様、楽しい山行をありがとう。ニコチャンマーク
                                                                             長野雅子
 

1.装備
    同じ2.5kgを担ぐのなら水よりも一眼レフにしたかった。でもCLの役目がそうさせてはくれなかった。
    結局、運んだ水はすべて自分の飲料水となった。
2.ポカリスエット
    大日小屋でトイレを使った。去年の白馬山荘でもそうだったがお返しに500ccのポカリスエットを買った。
    一息に飲んだ。もったいないと思いながら。
3.CLについて
    まだ早いと思っていた。日帰り山行でもやったことはない。正確にはCLとして参加する予定の山行は2回とも雨で流れた。
    今回、初めてCLとして無事故で山行を終えることができた。SLの山口さんや中島さん、参加者全員の協力のおかげです。感謝。
4.山でであった人達
    山での楽しみの一つは知らない人と山の話をすることである。今回、一人で登山する人に出会った。
    どこまで行くか決めていないと言っていた。これまで僕が知っている登山は目的地も到着時間もあらかじめ決めた登山である。
    僕の知らない登山があることを知った。そういう登山を僕ができるかはわからないが魅力を感じた。
    九州から新幹線できた同年代(正確には2人だけが)の3人組も強く心に残った。奥大日の手前から常に我々の前を進む。
    ところどころで休憩し、山を楽しんでいた。七福園では2組の雷鳥の親子が遊んでいるのを見たらしい。
    一言でいうと余裕のある登山。僕が目指すのはそういう登山かもしれない。
                                                                             梅澤宗平
 
 
            室堂から登る。                                      一ノ越山荘から見る雄山。
 
 
              雄山山頂                                           大汝山山頂
 

          富士の折立頂上に登る。                                        雷鳥         
 
 
        内蔵助山荘から大日三山に向かう。                                  別山山頂にて。
 
 
         奥大日岳山頂にて。                                    奥大日雪渓に浮かぶ剱岳。
 

              大日岳を望む。                                    大日平山荘にて。
 

              称名の滝にて。