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山行報告 | 中島貞夫 | |
27日夜京都を出て駐車場で仮眠、外が明るくなるのを待ってスタートした。前日までの天気で日本海側では多くの積雪があったと聞いていたので、ラッセルも覚悟していたのだがまったく雪がなかったのでびっくりした。山に入って登りだすと少しずつ積雪がみられるようになったが池山小屋付近でも10〜15cm位だったと思う。池山尾根になると登りもきつくなってきて大地獄、小地獄になると鉄のはしごが続く、アイゼンをきかすことができないので滑らないように神経を使う。 迷尾根ノ頭やヨナ沢ノ頭付近は下の方を長くトラバースしたが、登山道が雪に埋まっていて一歩一歩滑らないように足場を確保しての進行で目標地にはなかなかたどり着かなかった。やっと尾根筋に上がったところでテントを張ることになり、沈みかかった太陽に急かされて整地をしてなんとか暗くなる前に全員テントに入った。6人とザックでテント内はいっぱいだがあまり寒さは感じなかった。重かった荷だがおかげでおいしい鍋が食べられて食事は満足した。 夜中の強い風も明け方には止んで暗い中を出発する。昨日は1人下山者と会ったが今朝も1人上の小屋に泊まったという若い男性とすれ違う。2時間ほどは樹林帯の中を登る、ほとんど荷物をおいてきたのだがやはり雪山の登りは厳しい。駒石が見えると遠方の山も見えてきてくる。背中には南アルプス、富士山の頭、右手のほうは八ヶ岳がはっきりと確認できる。 駒峰ヒュッテに到着小休止して空荷で目の前のピークへ登る。上がるにつれてアイスバーンが強くなり後10mほどのところで足を滑らしてすぐ下の花折さんに止めてもらう。大事になるところだった。ピッケルとアイゼンをもっと確実にきかして進まないといけないことを、肝に銘じてそれからは歩いた。 頂上からの展望はすばらしかった。夏に越百山から縦走したコースを目でたどる。西に御岳山、白山が北には北アルプスが、手前には宝剣と木曽駒が白く、黒く大きく見える。下山は楽だとはいえやはり10時間も続くと足も疲れた、けれど暗くなる前に車に戻れて風呂で2日間の山行を思い返すときつかったけれど天気に恵まれて最高の山行ができたと思った。ただ、もっとトレーニングをする必要性は充分にあり、今後の山行はそれができるか否かにかかっていることを自覚した。 ヒヤリハット: 山頂直下のアイスバーンで足を滑らした。 |
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「奥西さん撮影」 |