瑞牆山山頂

山行日
2009年9月26日(土) 〜27日(日)
天候
コース

9:40瑞牆山荘10:00⇒10:45富士見平11:10⇒12:50瑞牆山13:30⇒15:00富士見平15:10⇒15:50瑞牆山荘/5:30⇒7:33大日小屋7:45⇒10:40金峰山11:20⇒13:54大日小屋14:15⇒15:24瑞牆山荘

参加者
リーダー:秋月   サブリーダー:三宅
男性:村上・広瀬 
合計:4名


    山行報告  秋月 康敏
26日 
 9月も終わり近く日が落ちるのも早くなるため出発時間を早め、京田辺を5時に出発した。シルバーウイークも終わり大型連休でないから交通渋滞もなく、須玉ICを降りて瑞牆山荘に着いたのが9時45分頃。移動時間を5時間見ていたが早く着いた。
 瑞牆山荘に届けを出し10時に出発した。瑞牆山まで歩行時間を5時間と計画していた。山荘の前が登山口になっており迷う事は全く無い。道は広く最初はハイキング気分だった。第一ポイント富士見平小屋には5分早く着いた、大きな看板(秩父多摩国立公園:瑞牆山・金峰山全体図)の前で昼食にした。富士見平小屋前ではテントが3,4ツ張ってあり、夏場は大賑わいの場所だと思われる。11時15分には瑞牆山の巨大な岩の全貌が見えた。身震いするほどの巨岩の塊が天を突くかの如く聳えて、何人も寄せ付けない要塞だ。途中ハシゴやロープのあるきつい箇所を登りきって山頂に12時50分に着いた。頂上は360度のパノラマだ。ふと見ると元山友会の田中光春さんがタバコをふかしているではないか!思わず「田中さん!田中光春さんでしょう!秋月です」と言葉をかけた、やっと気がついて驚いていた。山で偶然知り合いに会うのはこれで2回目だ。彼は1人で金峰山から瑞牆山へ縦走してきたとの事だった。相変わらずの健脚振りだ。次は鹿島槍ヶ岳・五竜岳へ行きたいと言っていた。下山を一緒にしたが昔話も含めて会話は弾んだ。下山は15時50分で約6時間計画通りに初日は終わった。田中さんは瑞牆山荘前からバスに乗り夜行で帰った。またどこかでお会いしましょう・・・。 ゆっくり風呂に入り汗を流し、その後お酒を酌み交わし歓談、7時過ぎに就寝した。

27日
 当初計画は6時出発としていたが、小屋の人に歩行時間を確認すると約8時間、休憩含めると9時間と言う。私達の計画と同じだが、5時半に出発して少し余裕を持つことにした。 夕べは少し飲みすぎのきらいもあるが、4時40分には目を覚まして準備に取り掛かった。 夜中に雨が降ったようで少し濡れていたが、天気は晴れになるようだ。水分は少し多めにし、柔軟体操で体をほぐして予定通り5時半に出発、第1ポイントの富士見平小屋に6時20分に着いた。次のポイント鷹見岩には7時18分着、標準タイムどおりの歩行だ。この間は歩きやすい平行道が多くルンルン気分だった。大日小屋7時33分着、出発から2時間経過で順調に進んでいる。4人が夫々進行確認しながらの山行だ。ここで少し多目の休憩にし、大日岩に8時3分に着いた。それは大きな岩で、どっしりと座っている。その横から瑞牆山が見える、切り立った岩峰だ。大きな大日岩を回りこんだ所が分岐になり、そこからこの大日岩を登る事ができるのだ。 他の15名程度のツアーパーテイーはリユックを置いて上りに行ったが、私達はここはパスすることにした。ここからの眺望は大日岩が大きくせり出しており、近くの木々は紅葉して秩父多摩国立公園の標識が倒れ掛かって残っていた。何となく切ない気分になった。
 次のポイントは砂払ノ頭で、ここが森林限界なのだ。かなり急登で全員喘ぎあえぎで大変だった。出発後4時間経過した。砂払ノ頭に着いたら突然視界が開け、瑞牆山の全貌は見える八ヶ岳がうっすらと見える、木々はかなり紅葉が進んできている、右側は数百メートルはあろうかと思われる大キレット、吹き上げてくる涼しい風、思わず「わー!」と恐さとスリルを含めた歓声。 そそり立つ岩、絶壁とはこの事か・・・と思わせる。ここからはずっと岩歩きばかりだ。覗き込むのが怖い、恐ろしい、ゆっくり安全を確認しながら歩いて、手をついて四つん這いになって・・・ こんなところを行くのか!あんな絶壁横を通るのか!
 当初計画は金峰山小屋経由で頂上をと思っていたが、恐さを振り払って直接山頂を目指した。振り返ってみれば「石鎚山・天狗岩と同じかと思わせる」尖った山頂を乗り越えて、右側は大キレット、左側はハイマツと紅葉した木々で真ん中に細い道がクネクネとついている。 10時半五丈岩が見えた、多分もう来る事がないだろうと思われる景色を含めて写真をいっぱい撮った。10時38分五丈岩の前に立った。山頂はここから歩いて5分、見ると大勢の人でいっぱいだ。私達は先に昼食をとる事にした。三宅さんは五丈岩を登ってバンザイをしている、記念に1枚撮った。食後、岩をまたぎ乗り越えて山頂へ、若い外人が居たので何処から来た?と聞くと「トウキョー」と言ったが、すぐに「彼はカナダ、私はオーストラリア」と言いなおした。 この絶景の景色に興奮していたのかふざけていたのか・・・両方だろう。
 下りは金峰山小屋経由し、小屋には11時45分到着。砂払ノ頭で登って来た道に合流して大日小屋に着いたのが13時54分だった。出発してから8時間30分経過した。少しゆっくり目の休憩にして富士見平には14時47分に着き、15時24分に無事下山した。やはり日本百名山は楽には登らせてくれない、当初計画より1時間多く10時間かかったが、出発を早めたので正解だった。 帰路は瑞牆山荘の推奨の日帰り入浴「明野 ふるさと太陽館:芽の湯」でゆっくり癒して、順調に帰ることができた、京田辺に9時40分に着いた。






9時59分出発 瑞牆山荘前の登山口 意気揚々だ.JPG

瑞牆山頂上から見た金峰山 中央の尖ったのが山頂:五丈岩

田中さんと共に下山

金峰山山頂手前から見る瑞牆山

金峰山山頂が見える 右側は100m以上の絶壁だ

振り返ってみれば 石鎚山の天狗岩みたい

山頂は目前だ 5時間かかってる

金峰山山頂の五丈岩:バンザイする三宅さん

富士見小屋手前まで下山9時間かかってる 幻想的な風景
「写真提供は秋月さん」

           未知の世界に挑戦         三宅 武   

H21,9,26 
 挑戦者四人共この山には初めての山行となった。瑞牆山と金峰山だ。前もって登山地図や参考書を買ってきて、昨年から独学研究しておいた山だ。しかし、現地で登山を開始すると、書面で表現されたのと実際の踏んでいる土、石、勾配、気温、風等々が加わるので、やはりその山に行ってみて、初めて山のシンドサ、そして魅力が分かる。
 地図に表示された標準歩行時間が瑞牆山の場合往復5時間とある。あの姿形から、そんな短い時間で行けるのかと疑問をもちながら、ひたすら四人は瑞牆山荘前を出発。林道の向かい側の標識に従って、樹林帯の中をハイキング気分でルンルンと軽やかに山中に入っていきました。最初は富士見平小屋をめざす、しかし、勾配はキツクなってきた、体調をくずさないようユックリと歩行した。先頭の私が早く歩くと、後の人達につらい思いをさせ苦しい登山となる。時々後を振り返りながら楽しい気分で登り続けるよう考慮する。
 富士見平小屋に着く、まわりの木々の名称のような富士山は見えなかった、ここは金峰山へのルートとの分岐点だ。 今日は左側の道を休憩してからゆく、すでに瑞牆山はその全貌は見えている、床の間に置いてある水晶のようだ。あんなに直立して高いところに登れるのかと不安を抱く、ひたすら登山道を進む、今日は大勢の登山者で賑やかだ、我々も元気に話しながら進む。山荘から標高をかせいできたのに、これから谷川へと道は下り気味だ。足元は白馬の杓子岳の石とよく似た粘板岩が続いている、天鳥川源流の沢を渡り桃太郎岩の横で休憩、すずしい風の通り道で気持ち良い。ここで暖かいココアを戴き元気が出た。
 その桃太郎岩の巨大な岩塊の裾に長さ一尺または二尺ぐらいの木片が50本程岩をつっぱるように立ててあるのを発見、誰かが「その木取ったらあかん、あの大岩がころげてくる、サワルナ」と言うて大笑いだった。なぜこんなことしてあるのか不思議だった。再び岩の道を進み、大きな立杭のような大ヤスリ岩の基部に出た。なかなか頂上に着けない、登るにつれて分かって来た、この山の頂上へは北側に迂回して登るのだと。急登のルート、には梯子やロープ、ペンキ印しに従って四人全員元気にゆっくりリズムを保持してトラバース気味に進んでいくと、ふいに前方が明るくなった、と気ずくと同時に岩峰の頂上に出た、何と登山者の多いこと、そして、頂上標識横に元山友会の田中さんが居られる、など二度びっくり、談笑しながら360度の大展望を味わう。北西には八ケ岳連峰、南西には南アルプス、東には奥秩父の山脈が続いている、登山本の写真にある瑞牆山の一番上の岩峰の上に我が身が居る、これは感動ものだ、南側はクライミングコースだと思われる、しかし、変わった山だ、紅葉がところどころ化粧して、緑の奥秩父、そんな中に忽然と灰色の天にそそり立つ岩峰、すごい山を制覇したものだ、うれしい疲れと、けだるさで瑞牆山荘に向かった。風呂、布団、夕食、トイレ、広くて美しい部屋、30才ぐらいの男前のサービスのきいた案内、ゆっくり入浴して、楽しい夕食、アルコールで、ぐっすり睡眠。

H21,9,27  
 今日は前日と同じコースを富士見平小屋を目指す。この小屋の右側にトイレあり、この付近で山腹をトラバースしながら急登をがんばる、しばらく行くと尾根に登って進むことになる、鷹見岩への道を分けて直進して大日小屋に出る。ここからは急登の連続だ、所々のスラブにはロープが取り付けてある、危険だが小股で三点確保の基本で登る。
 ドンドン岩登りを楽しみながら、やがて前方に千代の吹き上げという岩峰に近づいた右側はスッパリ落ち込んだ直立の岩壁で気味わるくなって、すぐにルートに戻って丸い石や勾配のある岩道を進むと前方に大きな五丈岩に出た。この広場にも登山者が多数休憩している、外人の方も居られた。かなり賑やかだ、ここでコンロを出して、ラーメン、ゴハンを炊く、炊ける間に五丈岩にボルダリングした、フリークライミングの要領で岩をホールドするため手でクラックやエッジを探りながらバランスを保ち移動して登った、途中勾配のついたスラブを登りつめた箇所からフェイスとなっているので、また靴がクライミングシューズでないので、これ以上登るのをやめて、ここから慎重に下りた、昼食は粗食であるが、おいしい昼食だった、しばらくして金峰山頂上に行きました。
 ここも大きな岩塊があり、その上に全員登って奥秩父の山脈を堪能した、往路は金峰山小屋を経由して下った、無事下山、全員健脚ぞろいで、ヒヤリハットもなく無事楽しい山旅となりました。私は奥多摩、奥秩父の百名山、両神山、雲取山、甲武信岳、大菩薩嶺、瑞牆山、金峰山の六座完登となりウレシク思っております。

追記:登山でへばらないように、暇あればスポーツバイクで足腰を鍛えています。