ラッセルしながら滝山を目指す   「中廣さん撮影」


山行日
2008年1月27日
天候
曇り時々晴れ
コース
新田辺6:58⇒7:20京都駅7:40⇒8:25北小松8:35⇒8:55取付口9:05⇒11:30食事12:00⇒12:40引き返し点12:50⇒13:45取付口⇒14:00北小松14:27
参加者

リーダー:橋本  サブリーダー:橋本
男性:植西・金本・北村・寺澤・中廣・山口
女性:染矢・内匠・吉津
合計:11名    

 

    山行報告  橋本香代子
   1週間ほど前から寒い日が続いていたので、雪が楽しめそうと思っていたのが、湖西線の堅田を過ぎた辺りから、家々の屋根や田畑も真っ白な景色になった。 北小松駅に着くと私達の他にもしっかり装備をした登山者が10人くらい居られた。 駅から20cmくらい積もった雪道を歩く。取付口から山道に入ると登山道はもちろん、木々にもたっぷり雪が積もり、久し振りに雪山を楽しめる。

 この元旦にこんな時のためにと赤布を付けに来ておいたが、綿のような雪に覆われほとんど見えない。太目の幹に尾ひれの長い赤布を付けなければいけないのだと感じた。 ルートを間違えないよう注意深く観察しながら進むが、だんだん積雪が多くなり、ワカンを付けてもらい順番にラッセルをして歩く。元気で初め大股に進む人もだんだん速度がゆるくなる。冷たい風がないので救われる。少し広がりのあるところで昼食にした。

 時間的にとても滝山まで行けそうにないので、13時の地点で引き返す事にしたが、膝より上まで雪もあり、その量も増してくる。ワカンがしずみ進むのが困難と思う辺りで、ピッケルで足場を作る練習をしたり、少し遊んで下る事にした。無雪期には庭園と思える様な小川の流れるあたりでUターンした事になる(標高670m位) 下りにはだいぶ雪もとけて、赤布も見え、時々バサーと雪のシャワーを浴び、ワイワイガヤガヤにぎやかに下った。

ヒヤリハット   な し






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                  「写真提供は山口さん」

 
     ラッセルを初体験     中廣 正典 
  3〜4日前より厳しい寒さが到来し雪模様の予報、目指す比良・滝山にも雪が舞い・一面の雪化粧が期待出来た。折角の冬山山行、雪が無く寒いだけ、寂しいだけの山行なんて考えたくも無く、この予報に期待は増すばかり。当日予定の電車に乗る。山友会11人の仲間の他にも沢山の雪山を目指すピッケル・ストック持参の人達がいる。みんな楽しそうだ。寒さに負けて屋内でくすぶ っている事を考えると何となく優越感に浸れる。

 車窓からは屋根・田畑の一面の雪景色、今も舞い降りてくる牡丹雪。そうした中、車内で防寒着に着替えスパッツを着け北小松駅到着8時半。トイレ、体操で準備万端、8時40分出発する (高度65m)。雪は止んでいる。

 今日の登山ルートは現在のマップには載っていない。家のマップに無かったので本屋でも確認 したがやはり載ってない。「かんなび」の案内に「踏み跡も無いと思われる」とあり、一般的でな いルートかと思ってたのですが、リーダーの橋本さんに聞いたところ20年ぐらい前までのマッ プにはあるルートとの事でした。その事もあってか、橋本さん夫妻は今日の日までに数回の下見 をされており、その際ルート途中のポイントでは赤いテープを巻き迷う事の無いように準備しておられました。

  さて本論に戻ります。近くの家の庭からは番犬数匹が尾を振りながら賑やかに見慣れない一団 を歓迎している。その声を後に9時前、林道からの登山口に到着(140m)。衣服調整をしていよいよ全く踏み後の無い真っ白い中を進む。雪の深さはこの辺り、20〜30cmだったでしょ うか・・・。先頭はリーダーの橋本(香)さん、最後尾が橋本(壽)さん。私は後ろから3番目当りを 歩いており先頭のラッセルの厳しさを感ずる事も無く、「真っ白い中を先頭で進む感触はどんなんだろうな?」などと暢気な事を考えながら、樹々に咲く雪の花を愛で、時に頭上からの冷たい雪の洗礼に首をすくめ、一歩一歩進んだ事でした。

 40〜50分過ぎたところでリーダーから、先頭のラッセルを15分程度で交代しましょう、と云う事になる。最初は2番手にいたS嬢、リーダーは道案内もあり2番目を行く。15分後S 嬢が最後尾のサブリーダーの前に入る。その際の彼女の感想、「ここは楽だわ−!足が何とも軽 い。」。私の番は未だ大分先、当分楽が続きそうだ。10時半頃だったか、積雪が60〜70cm と深くなりカンジキを履く事になった。私にとって始めての経験、以前買っていたカンジキではあるが雪の上で実際に歩くのは初体験だ。

 何となく少年に帰ったようにルンルン気分。歩き始める。まずまずだ。しかし思ったよりは雪の中に深く潜る。それでも比較的簡単に雪の上に足を抜く事か出来る。こうして先頭を交代しな がら順調に登っていったが、高度はなかなか稼げない。11時半になり比較的広いフラットの場所で昼食となった。時に日が差し雪の白さが眩い。雪を踏み固め適宜昼食。いつもながら山行での食事はお握りだけでも美味しい。 橋本さん夫妻が昼食後の予定を時計と地図を見ながら再検討。周回コースを回るには1〜2時間時間が足りない、との事でこれから1時間弱行ったところで元来た道を引き返す事になった。 少々残念だが安全第一、止むを得ない。再チヤレンジの機会が与えられたと思えば又楽しからずや・・・だ。

 昼食後最初のラッセルは私だ。半分楽しみ、半分は不安。スタート直後はお腹も膨らみ元気一杯、ルートもフラットでついつい大股になる。後ろのリーダーから「余り大股にならない方が疲れないですよ。」とのアドバイス。暫く進むうちに急坂となり雪も一段と深くなる。1m近くもある感じだ。ラッセルして登ろうにも雪が崩れ一歩で10〜20cmしか進めない。最後尾から上がって来た橋本(壽)さんに先頭を進んで貰う。

 こんな場合のラッセルの仕方を教えて貰いながら進む。やっとフラットになったところで先頭に戻る。段々腿が疲れてきて雪の深さもあり、雪の上に足が上がらなくなって来る。ここで選手交代し、後ろに下がる。本当に後ろは楽だ。風も無くガスも無い天候上申し分無いこんな時のラ ッセルですらこんな調子だから、荒れる雪山の厳しさが思いやられる。

 さて12時40分、高度615mのところで今日はここで引き返す事になる。引き返すまでの 時間を利用して、橋本サブリーダーから急坂でのラッセルの仕方をレッスンして貰う。ピッケル を利用して雪を手前に掻き、膝でその雪を固めそこに足を乗せる、との事であるが実際やってみ ると思うようには行かない。元来たルートの帰りは早い。12時45分から下り始め、比較的早い段階でカンジキを外し登山靴でも滑ること無く北小松駅14時20分着。

 今回は予定通りの周回は出来なかったが、深い雪にカンジキ、初体験のラッセル、天候にも恵まれ、私にとっては実りある山行となった。リーダー、サブリーダーの橋本ご夫妻、同行の皆さん、楽しい山行を有難うございました。(高度、時間は私の記録で凡そです。)