甲斐駒ケ岳山頂にて |
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山行報告 | 中島 貞夫 | |
鋸岳の稜線の険しさを遠くから見ていちどはそこを登ってみたいと思っていたが今回5人の同行者と登ることが できた。大勢の登山者とバスから北沢峠に下りて水を補給して少しでも早く着くようにと思って双子山コースを とりスタート先に4人と後で5人ほど追い抜かれただけであまり人気のないコースらしいが展望はよく登るにつ れて仙丈、北岳、中央アルプス、乗鞍、穂高、槍、御岳と目を楽しませてくれた。 双子山まで登ると富士山、 甲斐駒が目のまえに現れた。駒津峰からは仙水峠から上がってきた登山者と合流してにぎやかになった。 甲斐駒への登りが厳しい六方石からの直登で2手に分かれて上がる。頂上は大勢の登山者である。風もなく 360度の展望をゆっくりと楽しんだ。 ここで炭本さんが縦走は無理なので仙水峠から下山して下の小屋へ降り 明日駐車場で合流することになった。5名で鋸岳の縦走コースを下る。時々花が見られる。岩場をぐんぐん下り て鎖場を過ぎると左側に石室の屋根が見えてきた。大きな岩の斜面に屋根や壁を修復されたこぎれいな感じの 避難小屋で中は半分が板の間になっている。先客2人だけとりあえず5人分の寝るスペースを確保して横にな る。あと乙訓労山の「くノ一」4人組みと男性2人が到着し詰め合わせて寝た。 20日朝は曇っていたがやがて陽が射して暑くなってきた。遠くの山は雲で隠れている。弱いが風がある。 今日が核芯部を縦走するので装備を身につけて緊張してスタートする。三つ頭、熊穴沢と小さなピーク の北側を巻いて頭にでると足下に中の川乗越に青いテントが1つその後はガレからルンゼ、ピークが 第二高点である。 ガレ場の登りは一歩足を動かすのに落石を起こさないように神経をつかって移動し なければならづ緊張の連続だった。剣が挿してある第二高点でゆっくりと周りの山をみて自分の立って いる位置を確認する。目の前に鋸岳(第一高点)の三角形のピークが見えるが、大ギャップ、中岳(第 三高点)、小ギャップを越えていかなければ行けない。稜線をはづれてどんどん下って底のガレ場を5m ほど横切って、また落石に気をつけながら登る。 鹿ノ窓が見えてくる、長い鎖が下がっているが鎖を動 かすと小さな落石が次々と落ちてくるので小さなホールドを使っての岩のぼりで窓をくぐりぬける。窓 から振り返ると絵になる風景である。小ギャップを鎖で下りてすぐまた鎖場、ここは手だけのほうが楽 に登れる。目前のピークの後に第一高点の鋸岳がそこに、山頂には逆方向からのひとが5人ほどいた。 最後の展望を確認してピークを後にする、角兵衛沢の頭から沢を下る。すごいというか厳しいのか 一歩足を動かすと30cmほどずるずると足元がくずれる感じのところを1時間ほど下る。 やっと左の樹 林帯に入って足元も歩きやすくなった。枯れ沢を越えて戸台川、水量は少なく川を渡ってゆっくりと休 憩、登ってきた甲斐駒と鋸の稜線を見上げて厳しかった岩場を思い返す。 ここからは河原歩きで戸台大橋まで約2時間日陰が少なく日射の厳しい中を林道まで歩く。ここから 駐車場までの1時間が初めの計画からもれていたために余分に歩かされたような気持ちで疲れも倍増し たのではないかと感じています。特に水分不足で熱中症になりかかって体調が悪くなり後味の悪い山行 になってすみませんでした。厳しいルートを怪我もなく帰れたのが幸いでした。 |
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「写真提供は中島さん」 |