三峰山頂       


山行日
2008年2月7日(木)
天候
曇り時々晴れ
コース
京田辺7:00⇒9:20登山口9:35⇒10:30不動滝⇒11:30避難小屋12:05⇒12:25三畝峠⇒12:40三峰山頂12:50⇒13:05八丁平13:30⇒14:10新道峠⇒14:30造林14:40小屋⇒15:20登山口⇒19:00京田辺
参加者

リーダー:徳田  サブリーダー:大谷
男性:山口・北川・山下・岡部・秋月・三宅・北村・
女性:山田・藤富・吉津・秋月・荒井(一般)
合計:14名    

 

    山行報告  徳田 康二

 連日の冷え込みで、霧氷の期待が出来る。7時定刻通り出発。9時20分不動谷コース登山口に着く。 
不動川を越えると林道は積雪だ。30分あまりのいやな林道歩きも積雪で歩きやすい。林道から分かれた所で皆アイゼンを付ける。 

 アイゼンを付けるのに手間取って予定より20分ほど遅れて不動谷に着く。そこからジグザグの急登が始まる。11時30分に避難小屋に着きちょっと早いが昼食にする。小屋の周りの植林の木々に小さな霧氷が一面に付いていて初めての人はしきりに写真の シャッターを切っている。 

 植林帯を抜けると一面霧氷の花盛りだ。霧氷のトンネルを通り三畝峠から尾根道を山頂に向かう。山頂で集合写真を撮り、早々にハ丁平に向かう。霧氷のトンネルを抜けると八丁平の雪原に出る。霧氷の大パノラマは実に見事だ。関西のマッターホルン高見山は望めなかった。

 三畝峠から尾根筋はずっと霧氷のトンネルで予定通り新道峠まで行き下山。
姫石の湯で暖まり無事帰る。                     

ヒヤリハット :   なし            
         




登山口よりしばらくは林道を行く 
 

不動滝前の小橋を渡る/ 

不動滝/
 

避難小屋の手前

避難小屋から三畝峠へ向かう
 

ヒメシャラの樹氷のトンネル

八丁平にて

八丁平
 

樹氷のトンネルをくぐり新道峠へ


前方中央奥の山は倶留尊山 新道峠を下ったあたりから

 

神末川沿いの林道を下る(登山口まであと40分位)

 
                        三峰山感想文集      

<霧氷の三峰山>
 今日は私のバースデイ。家内には早くから「山に行くから…」と伝えていた。「ええ!誕生日に山へ行くの?」と、予想通りの返答。たいがい詳しく訊ねるのに「どこの山?」ぐらいの質問。どうも今年は山行きが誕生日プレゼントらしい…。前日、冬山装備にあれやこれやと、たいそうな荷作りをしている姿に、あきれ顔…。いつもの様に何やかんやとあって当日を迎えた。

 天気予報では曇り後晴れ。“雪はどの位積もっているかな。霧氷は見られるかな。”と、胸が躍る。徳永英明のCDを聴きながら、のどかな山間の村を抜け、どんどん車を走らせる。景色はやがて白い世界なってきた。9時20分、青少年旅行村手前の駐車場に到着。                       

 雪を踏みしめ、林道を登って行く。途中、不動滝ルートへ入る。足元が滑りかけてきた。アイゼンを装着(今回が4回目の体験)。そして、すぐに不動滝。何筋にも糸を引いた様に流れ落ちる、10m程の優美な滝だ。ゆっくり見ることもなく、杉林をジグザグに高度を上げていく。やがて杉林は、白く輝く杉林に変身してきた。霧氷が現れてきたのだ。あちこちで「わあきれい」と声が上がる。やがて、杉林は雑木林と変わり、その小枝にできた霧氷が美しく輝く。

 11時30分、避難小屋で、それぞれこだわりの楽しい食事タイム。気温が−8℃らしい。 寒いはずだ。長居をせず、早々に出発。

 霧氷が益々美しさを増す。“白銀のメルヘンの世界”だ!シャッターを押す回数が増える。あちこちで記念撮影が始まる。みんな大感激しているのがわかる。そこで山下さん「これは毎年 恒例にここに来なくちゃ…。」の言葉に、徳田さん即座に「俺の庭を荒さんといてくれ…。」 そうだったのだ。徳田さんはこの山域を自分の庭の様に知り尽くしておられる方。それだけに、この自然をこのままにしておきたい気持がすごく強いのだ。「だから、あんまり人には言わなかった。」と、おっしゃった。すごく説得力がある。

 12時38分、三峰山(1235.4m)頂上。みんな大歓声を上げ、徳田さんに感謝の握手。其の時、 山下さんが「今日は私の誕生日です。」の一言。「ええ…!」とビックリ。言わずにおこうと思っていたのに「私も今日誕生日です。」…言ってしまった。案の定、今回の感想文を書かせて戴くことに…。交代しながら何回も記念撮影をして、本日最大のお目当て “八丁平”へ…。

 「これはいい!」風も無く、霧氷の出来も良い。徳田さん、山口さん両氏がうなずく。まさに‘自然の造形’、‘自然の芸術作品’だ。みんなそれぞれビューポイントを探して、シャッターを切る。切る。切る…。テンションが上がる。もう一度みんなで記念撮影を終え、興奮冷めやらぬ八丁平を後にする。

 軽やかにパウダースノーを踏みしめ、新道ルートを下る。姫しゃらの群生地に、野ウサギの足跡を見つけながら、快適に霧氷のトンネルをくぐり抜ける。高度が徐々に下るにつれ、霧氷が消え、普通の雪に何か寂しさを感じながら、長い林道を下る。15時18分、駐車場に到着。      

  お疲れ様でした。後は、“姫石の湯”へ直行。雪の降る露天風呂で汗を流し、帰路に着く。 今日の日を選んで戴いた徳田さんには感謝いたします。ほんとに素晴らしい誕生日プレゼントになりました。みなさん、有難うございました。     (北村 正博)


<霧氷の花いっぱいに囲まれての誕生日>
 先月1月19日の高見山例会では、霧氷に会えたがやや消化不良だった。再度、霧氷に会いたくて参加した。平日の例会だが、小生の誕生日だしいいこともあろう。

 下界から垣間見える上の方は結構白く、アプローチの初めから足元には雪があり、期待に胸膨らむ。初めの登りは結構きつく、胸・背中にしのばせた汗取りタオル(高見山の時に浜北さんから教えていただいたノウハウ)が活躍する。足元は雪だが、登るにつれ檜の幹の片側に明らかに霧氷と思える綿のような白いものが見え始める。ジグザグ登りなので、曲がるたびに霧氷が見えたり隠れたりで、まるで檜の盆踊り。初めは、うぶ毛のような霧氷だったが、登るにつれだんだん逞しく成長。降りてくる方に、思わす「上はすばらしいですか?」と聞く。避難小屋から頂上へめざすにつれドラマはクライマックスヘ。頂上では皆で思わずバンザイ三唱。
 
 今日は北村(正)さんも誕生日とのこと。全開の霧氷の花や仲間に二人の誕生日祝いをいただく。天地が祝ってくれているような気分だ。1才の時、両親が祝ってくれたであろう誕生祝い以来の豪華な誕生祝いとなった。百万本のバラをいただいたようだ。60代最後の「はなさかじじい」となる。健康で元気であることに感謝!

 第二幕は八丁平。時々、太陽がのぞき、最高の舞台となる。「うわーキレイ・キレイ」「すばらしいー」と歓喜の声。表現力の無さを嘆きつつ、写真に収めて土産とした。
リーダーの徳田さん、車提供の皆さまには大変お世話になりありがとうございました。

 1月の定例会は愛宕山と決まっているように、高見山や三峰山は2月の例会から定例会への定着を希望したいものだ。徳田さんの縄張りだから、許可が必要とのことです。    (山下 隆)  


 

<三峰山の霧氷>
 今は退会された奥野さん夫妻と岳の洞・学能堂山へ担当したが、その下見は丁度12年前のこの頃だった。その時の展望は素晴らしく、山頂から南に開けたパノラマの中に槍から常念のように居座る山が三峰山で霧氷が有名だと教えてもらった。

 この辺りは庭のようだと言う徳田康二さん担当で、大谷さんとも今回大変お世話になった。奈良県でも東部に位置する当山域は、京田辺市から直線距離で55Km程、でも2時間半もかかる。名古屋へ行ける程の時間をかけてやっと到着した。奈良・三重両県から数本ある登山道の中で、北から登るオオタイ谷・不動滝コースを取る行程だ。

 林道歩行数10分でアイゼンを付ける積雪となった。小さな沢に沿い参籠所を過ぎ不動滝を左に見る。急登が続くが霧氷を期待できる。自営の燃料商だった自分には冬山は全く無縁で冬期登山は冬眠状態だったが、冬こそ、はりつめた雪山こそ、山の醍醐味ありと精力的な参加に務めてきた。2年前、山口さんたちと当所より14Km南西の明神平テント泊での霧氷を見た時は死んでも良い位の感動を体験したものだった。

 急登が続き、適時適所の休憩はありがたい。衣服調整する束の間だのに雪景色に見とれる。息を整え2〜3分間でパーティーは行動する。杉や桧はまばらになり広葉自然林が増えてくる。自分自身もその雪の風景に溶け込み自然の一部分になる。

 苦しい急登が続くが、名曲のメロディーを頭で聞く。曲のリズムとアイゼンの軋みが交錯する。雪量は重厚になり感動で唸る。天が与えてくれた今の感動にデジカメでフレームを決めるが指手がしびれている。木漏れ陽の光と影、雪面に投じる小枝の影模様。そして深雪に足を取られる。目で稜線を探る。

 避難小屋で昼食タイム。温かいカップヌードルに七味を効かす。束の間の天国。小屋を出ると造林小屋を見る。もうすぐ稜線だ。匂いでわかる。全山満開の霧氷に覆われた三敏峠に達した。白いキャンバスに白い世界をどう表現しようかと悩む。楽しい稜線の歩行は数分で三峰山頂で終わった。同行者に抱きつき、そして手を上げバンザイと呼ぶ。苦行の者だけが感じるこの瞬間。君と僕、そして皆で写真を撮って感動を記録する。68年もかけてこの感動に浸るために生きて来た気になる。

 天上の至福を受けながら歩を進め八丁平で熱いコーヒーだ。各自の差し入れで互いの絆を統一する。なだらかな霧氷と雪原。白い樹林の中で点在する茶樹のヒメシャラはアクセントだ。新道峠までの1時間余りは登高の苦しみを忘れてしまった、時間を感じない彷徨だった。天与の恵み、皆様のお力添えで今日の感激を味わった。今日の5K、感動・感謝・気力・健康……そして謙虚、皆様ありがとうございました。   (北川 欽造)