大カツラ(芦生最大のカツラの巨木 幹周り9.95m 樹齢300〜400年) |
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山行報告 | 北川 欽造 | |
/ 山口さんの担当だが、急遽代理を務めました。芦生の芽吹きの森林浴にあこがれた仲間達と2台の車に分乗し予定通り出発した。三国峠登山ロまでは狭い谷間の林道を生杉川に沿ってつめる。
登山口で各自ストレッチや柔軟体操の後、三国峠に向けて出発した。
ヒヤリハット ありません。 |
「写真提供は秋月さん」 |
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かつての山友会の行事で、日帰りやテント泊の企画が行われたり、熊の出没で中止になった企画などが記憶にあり、そのすばらしさの報告が記憶の隅に残っていた。昨年の2月、近くの美山の雪祭りに皆で参加し、大いにはしゃいだ例会を思い出す。ここの奥が芦生だ。いつか、ぜひと
も行ってみたいところで、「かんなび」が届くや、すぐに申し込んだ。
なにかとお世話になっている坊村のトイレ休憩所を経て、細い道を縫いながら進む。何年か前に来たという方が残った記憶を必死に思い出しながら、コッチだ・いやアッチだとアドバイスす る。北川運転手さんも記憶の糸をたぐるのに必死だ。「あのトイレで前回は休憩したから、これで 正解・正解」との犬年生まれ(?)のガイドにおかしくなる。白波瀬さんは40年前ぶりで、その当時の写真を持っての参加で、当時はアプローチも山行も難所だったとのこと。時と共に、色んな過去を忘れていくが、苦労した山行や経験だけが蓄積されるような気がする。今日は天気も最高でこれから出会う芦生の素晴らしさをしっかり記憶に留めたいものだ。忘れてしまったら勿体 ない。 京田辺から約2時間で、登山口に着く。アプローチにやや戸惑いながら、すべりやすい急坂に取り付く。落ち葉の隙間に真っ白なギンリョウソウが顔を出す。花時を終わった大きな葉っぱの大イワカガミが道の両側に畑のように広がる中を行くと、すぐになだらかな登りとなる。少し登 って三国峠に着く。ここからの下りが、デイス イズ アシュウ の始まり始まり。このところは雨がないのに地面はしっとりし、落葉樹の森は水をたっぷり含み、大きなブナの木に触れると 生き物のように木の鼓動が伝わってくるような感触だった。 木漏れ日の中の新緑の中に吹いてく る清々しい風とオオルリ、ミソサザイの鳴き声やカジカの声(ヒグラシにしては早すぎるがカジ カにしてはオクターブ高くうますぎる)などに包まれての散策はなんと言っても最高だ!ところどころ杉はあるが、7割ぐらいは自然林が残っていると案内板にもあった。モミジやカエデの 大木もたくさんあり、紅葉の季節にはぜひとも又来たい。 草花の数は少なかったが、木の花が盛りだった。日当たりにはピンクのタニウツギの花が満開で、トチやホウの花にも会えた。トチの花は遠くから見ると子供のゲンコツぐらいだが、落ちた花びらは紅をつけた粉雪状で、初めて見たときは何だろうと皆でわいわいだった。圧巻は20mはあろう枯れ木に咲いた藤。満開に、日の光を受けて輝いていた。自然の中に藤娘が踊っている。 朝5時に朝食をしたというTさんはお腹が空いて、昼食はまだか?どこで?とリーダーに催促していたが、この藤娘を見つけるや、足早に彼女に近寄り、うっとりと写真におさめている。この時ばかりは「花よりダンゴ」を皆忘れた。 ゆるやかで広い枕谷の道は又格別で、時々小川をシャ ブシャブと渡る。日当たりの良い谷間には真っ白なアジサイのような花をつけた木々(ミズキ?) にも何度も会えた。この谷間の雰囲気は芦生ならではだ。 時間にも体力にも余裕があったので、最後のショーを見ようと、長治谷作業所から下谷まで林道を往復した。幹周り25m、高さ40mはあるカツラの大木や苔むすトチの大木群に会いに行く。 さすがで山の神が宿っていそうだ。しばらくは、だれも帰ろうともしないで、ゆったりと過した。 今日も「ツリ」では、7回連続のボウズを更新し、楽しい山行だった。 絵手紙展の準備に出かけていた妻曰く。妻「主人は今日、アシュウに行ってるの」友人「どこの足湯におでかけですか?」おかしくて腹が痛くなったが、ビールを飲んだら直りました。北川 さんや同行の皆様お世話になりありがとうございました。 |