読図山行
 




 山行日  2006年5月21日 天候    晴れ
 コース

京田辺松井が丘6:10→ 8:00フジキリ谷 8:30→10:10 ツルベ谷.奥の畑分岐10:30→11:10奥の畑(昼食)11:40→13:20稜線清水頭13:40→14:40大峠14:50→15:40 ツルベ谷→16:25出合登山口16:40→18:30京田辺  

 参加者
リーダー:山口 サブリーダー:北川
男性:丸山 佐々木 金本 鈴木 倉光 中島
女性:大谷 倉光 岸田 守口 徳田(幸) 河野 姫島 頼 杉本 中村 伊丹 長野 堀尾 内 匠
 計:22名


    山行報告  山口 博
  梅雨の様な天気が続いた雨もあがり、絶好の登山日和と成りました。参加者は22名となり新田辺、大住ヶ丘、経由で松井が丘に車4台集合し、それぞれに分乗し6 時10分に出発し、登山口のフジキリ谷には8時に到着しました。         
 
  今回の例会は読図登山で教育部が用意した1/25,000の地図で登山ルートを確認して、コンパスを合わせて歩く。列会の前に読図の勉強会をしているが、中々理解出来ないのか再度の復習となる。丸山さんが先発してチェックポイント9箇所に標識を掛けてくれている。   チェックポイント毎に現在地を確認する勉強だが、地形を見て地図面で現在地を確定するのがな かなか難しい。これまで何度か読図登山の勉強をしてきたが、普段の山行は殆ど標識を頼りで、 頂上での山の確認の為に方向を見る程度で、コンパスの使い方が身について居ないのを改めて 反省しました。                           
  奥の畑には11時10分に到着し、此処で食事にしました。周りが開けていて明るくて、花は咲いていないがコバイケイソウ、トリカブト、マムシグサなどが群生している。   新緑の中で。ゆっくり休憩したい所だが目的地の清水頭ヘルートを探しながらの登山はこれからで30分の休憩で出発する。
下見の折は急登のガレバで落石があったので今回は沢に沿って奥まで詰めて、稜線を目指しての藪コギ、やはり急登で、周りの木を掴みながら攀じ登る。稜線は展望が開けて鈴鹿の連山が一 望出来、涼風が心地よい。やがて期待の満開の石楠花のトンネルだ。 雪で曲がった石楠花の枝を跨ぎながらの尾根歩きは実の贅沢だ。おまけに足元はイフカガミの 絨毯が目を楽しましてくれる。   

  大峠への下りは急坂で雨の後で滑りやすい。大峠を過ぎると渋川の上流で渡渉の繰り返しで慎重に下山する。大峠からは休憩無しで16時25分に登山口に到着しました。22名も参加して頂いた読図山行でしたが、予定通りに下山する事が出来ました。 チェックポイントの設置から読図の準備、読図指導などお世話頂きました丸山さん有り難う御座 いました。







    /             「写真提供は山口さん」


   感想 奥の畑・清水頭読図山行
 鈴鹿山系の第二の高峰雨乞岳から西に派生する尾根に清水頭が位置している。 永源寺から甲津畑を経て渋川を渡る手前の林道に集まった参加者は、本日の読図山行の趣旨を聞 き出発した。岩ケ谷林道周辺の地形や川の蛇行の様子、山の傾斜や、植生などを読みながら、あ らかじめ先達の丸山さん標した旗の位置を地図に記入するという、地形を読むというのもだったった。 この道は近江(日野)と伊勢(四日市)を結ぶ千種越えの要所として栄えたといわれている。又、 奥の畑の畑作や、炭焼き、鉱山関係者の生活道として利用され、国と国を結ぶ重要な街道の役割 を担ってきた。  

  渋川はあるところは林道から遠のいて蛇行し、又道と平行して渓谷を追っていた。渋川は水量 も水勢いもあり、白く飛沫を上げて流れるさまを随所で見ることが出来た。 渓流釣りの人達もずいぶんと入山していた。読図の位置を示す旗は、地形の特徴ある場所に示さ れていて、地図と見比べては10ケ所以上記入する。後から丸山さんから回答をもらう。
 
  川の蛇行部から判断する場所や、戦国時代杉谷善住坊が織田信長の命を狙ったという岩場の近 くや、サクラ地蔵、(鉱山で採掘されていた銅の生産量を祈願して祭ったので、あかがね地蔵とも 言われている)や、塩津古屋敷跡の古い石垣の苔むした場所など、状況判断や、地形の変化、特 徴を読みながらの楽しい読図散策であった。

  千種街道の往時の隆盛を偲ぶ塩津古屋敷跡から、道を左にとり、丸木橋を渡ったところから、 今度はコンパスによる読図の学習となった。左に登れぱ雨乞岳へ。 先達は、右の道を選択した。街道筋と違い、だんだん踏み後も薄れたが、すぐに広い耕地跡に出 た。この辺一帯が奥ノ畑なのだろうか。昼食をして目指すピークに向かう。
 
  広い開墾地のような緩やかな斜面を横切ると、四方急峻な尾根に囲まれ、いよいよ尾根への登 りとなった。笹原のじやんじやん漕ぎがはじまった。きつい登りだったが、ハルリンドウの清楚 な淡い紫色の花を随所にみながら、稜線にたどり着いた。笹原を漕ぎながら這い蹲るように登る後ろ姿は、子熊のようにも見えた。雨乞岳から綿向山に連なる山稜からの展望が素晴らしい。下山は、清水頭を経て、シャクナゲのトンネルをくぐり、大峠からツルベ谷?を下り塩津古屋敷 の分岐へ戻ってきた。
 
  山を読むことは、普段からの山行で、常に関心を持って学習することによって、知識が蓄積さ れるものと思います。今回のような読図山行を多く企画して、更に理解を深めていただければと 思います。   (佐々木英夫)