―――市民秋山登山 中央アルプス―――
木曽駒ケ岳 2956m


日 時 200年10月1日(土)〜2日(日)
天 候 曇り 濃霧 強風 雨
コース 10月1日(土)
京田辺市6:40発→菅の台バスセンター9:30→
千畳敷12:00→乗越浄土13:40→駒ケ岳山頂14:40→
頂上山荘15:10着(宿泊)
10月2日(日)
頂上山荘6:00発→馬の背八合目7:30→濃ケ池7:45→
宝剣小屋(乗越浄土)9:25→千畳敷10:25→
菅の台バスセンター12:15→京田辺市18:30着
参加者 リーダー:上角  サブリーダー:徳田(康)、片山
会計:市橋
山友会員 男性:18名  女性:12名  計:30名
一般参加 男性:12名  女性:7名   計:19名
合計:49名

<山行報告>

―10月1日(土)―
 6時20分にはほとんどの参加者が集まっていた。班ごとに名札を渡し出席を確認して、白波瀬、山口両氏の見送りをうけ、6時40分に出発。バスは順調に走行して行くが天気の方は芳しくない。車中では、橋本会長の高山病ミニ講座や、ビデオ「山の歩き方」の放映などを行った。養老SAで休憩し、恵那山トンネルを出たころから空は少し明るくなり、南アルプスが見えてきた。

 駒ケ根ICで高速道路を出る。菅の台バスセンターで路線バスに乗換え、しらび平に着く。薄日が差しているが西は雲が低い。ロープウェイも思ったほど混んでいなかったのでスムーズに千畳敷に着いた。天気がよければカールから宝剣岳の景色も良いのだが、雲の中では何も見えない。残念ではあるが相手は自然である。昼食後、橋本会長の入念な体操を行い出発した。

 カールのゆるい登りから急坂になったころ、体調不良者1名あり。歩行距離から見て本人の希望を入れ、付添いはその方の主人とし、2名で下山とした。47名体制で進む。八丁坂を上り詰め乗越浄土に着くと、北西からの強風と濃霧のため、視界は極端に悪くなり、近くにあるはずの宝剣岳さえもない。明日の頂上でのご来光は予定変更を考え、頂上山荘を通過し木曽駒ケ岳山頂へ行く事にした。景色のない頂上で強風の中、全員の写真を撮り、早々に頂上山荘へと下りた。夕食は17時、明日の朝食は5時とした。

―10月2日(日)―
 朝食時、高山病と思われる症状を訴えられる方1名あり。下山と決定、その夫妻に橋本会長と片山サブリーダーが、付き添う事にした。43名体制となる。濃霧と強風の中、全員雨具を着て6時出発。直接馬の背を下る。尾根筋では突風もありバランスを保ちながら下る。濃ケ池は風裏となり落ち着きのある良い憩いの場所だ。ここからバラエティに富んだ斜面を緩やかに、そして梯子ありの急登を進む。宝剣小屋で休憩後、小雨の八丁坂を下り、ロープウェイ頂上駅に着く頃は大粒の雨となっていた。
 
 しかしロープウェイで下りると雨がない。この天気の差に驚いた。しらび平で先に下山した6名と合流し、全員の無事下山を確認した。温泉に入りすっきりした気分で出発。予定通り京田辺に帰った。期待を込めて多数の方に参加していただきましたが、悪天候の登山となりました。しかし、皆さん良く頑張っていただき、全員が無事に帰る事が出来ました。
この経験を安全で楽しい山行に生かして頂きたいと思います。最後になりましたが山友会の皆さん、色々とご協力していただきました。皆さんのサポートなしでは出来ませんありがとうございました。
(報告者:上角弘務)




  
駒ケ岳ロープウェイの千畳敷駅からみた景色

  
濃霧の駒ケ岳山頂                                強風と濃霧の馬の背を下る


霧が漂う濃ガ池



参加者の一口感想文

 まだいける、まだいける!と思いながら皆様にご迷惑をかけないようにと、努力をしながら本年も参加しましたが、ついに限界!よく無事に完遂出来たものだと冷や汗ものです。皆様の優しい心使いに感謝一杯です。
2500m以上の高山は久しぶりで且つ肺活量が小さいので非常に息苦しかった。360度の展望、ナナカマドの赤、ダケカンバの黄も濃霧のため全く見えず、気の紛らしようがなかった。霧は一部大粒もあり、カッパを着用。その上頂上付近、馬の背尾根は突風も激しく、ガレ場続きで足場も悪く平行感覚がにぶっている現状ではしばしば体が振られる状況だった。
(藤原)
 7回目の参加でしたが、今回が一番きつく感じました。年をとったせいかも知れません。天候が悪かったせいでしょう。景色を見ながらの登山でなく残念でした。
10年前に来た時は素晴らしい天気でしたので思い出しながら歩きました。その時は宝剣山にも登りました。今回は全然山の姿も見えず残念でした。山友会の皆様お世話になりました。
(吉武)

 今回初めて夫婦で参加させて頂きました。実はこの日は27回目の結婚記念日で、これを祝って久しぶりの登山に期待を胸に……。と思いましたが家内の方が体の調子が悪くなり、二日目にはリタイアとなり山友会の皆様にご迷惑やらお世話様になり、本当に申し訳ありませんでした。ガスっていたので展望の方は残念なことでしたが、これはこれで思い出となる山岳で楽しませて頂きました。
(川崎)
 毎年市民登山を楽しみにしています。今年は2600mを超える初めての木曽駒ケ岳でしたが、体重が増えたためか登頂には本当にバテてしまいました。70歳を超えるベテランの方々が、すいすいとクリアーされているのを見ると、つくづく日頃の体力強化の必要性を感じさせられました。
山行中はガスのため視界が悪く、期待がかなえられなかったのは残念ですが、久しぶりに体力の限界に挑戦し、無事登山が終えられたには幸いでした。下山後温泉に入り、ビールの味が最高でした。お世話頂いた山友会の皆様厚く御礼を申し上げます。
(河野)

 37年ぶりに木曽駒ケ岳に登って、何が変わっているのだろうかと期待に胸の高鳴りを覚えながら参加した。濃いガスに終日覆われ生憎のロケーションのため確認のしようもなかった。また年月の経過が記憶を呼び起こすことを難しくしていた。
山頂は紅葉の最中というのに登山者は少なく、小屋は我が会の貸切り状態であった。多くの一般観光客が麓の天気に誘われてロープウェイで千畳敷カールに運び上げられて来ていたが、お気の毒以外言いようがなかった。山は天気が最大の条件、難しいものである。
(西上)
 うらら号に乗って隣りに座った彼女は初めての市民登山らしく、期待と不安で興奮してらした。私も御嶽山に登った時はこんなだったかなと懐かしく思った。今の私はあの御嶽山から始まった。ナナカマドにお目にかかったのもその時だった。何と言う美しい実があるものだと記憶している。
木曽駒にも、たっぷりの実をたわわにつけ真赤に熟れて山を美しく彩っていた。この実を見るたびに最初の登山のしんどさが思い起こされ、よくここまで歩けるようになったものだと山友会に感謝している。足手まといだった私をいやがりもせずお誘い下さり、一緒に歩いてここまで連れてきてくださったと嬉しく心の底から有難うと言いたい。期待の宝剣も駒の頂上も目にする事が出来なかったけれど、山に登れる嬉しさはいつもに増して強かった。
(大谷)

 雲一つない澄み切った青空。目の前に聳え立つ岩峰、宝剣岳。素晴らしい眺望を期待していたのに、白いベールに包まれ何も見えず時に強風にあおられ前を歩く人の足元を見つめての歩行。
岩陰にひっそりと水滴をつけた白玉の木、コケモモ、ヒョウタンボクの赤い実、チングルマ、ウラシマツツジ、ミヤマダイコン草の紅葉、霧の中の山行もそれなりに楽しい二日間でした。
帰りの車中で、体調をくずされた方の貴重な体験を聞かせていただき、つらい思いをされたでしょうけど次の山行にもぜひ参加してください。同行の皆様ありがとうございました。
(濱北)
 30年ぶりのアルプス眺望に一抹の不安を抱きつつ、3000mの高さから眺めるご来光。360度の絶景と言ううたい文句に胸踊らせて参加したものの、期待に反してガスの中をひたすら登り下るだけという何とも残念な結果となりましたが、小生の何よりの収穫は落伍することなく完走できた事による体力への自信でした。
過信とならない様に注意したいと思います。お世話いただいた山友会の皆さんの完璧な計画と実行力に深く感謝と敬意を捧げます。ありがとうございました。
(米田)

 今年で6回目の参加です。いつも山友会の皆様ありがとうございます。昨年は体調不良のため参加出来なかったので、、今年は少し不安でしたが、元気に下山できほっとしました。強い風、深い霧の中の登山は初めての経験でしたが、ハイマツの緑とナナカマドの赤い実のコントラストが大変美しく心安らぎました。来年も是非参加したいと思っています。
(森下)
 市民秋山登山に初参加させていただきました。親切な説明会、トレーニング登山も計画的にスケジュールされており感心致しました。
二日目は生憎の天候で残念でしたが、和気藹々と楽しい思い出に残る二日間でした。参加制限年齢が65歳までとなっており、もっと若い人の参加が多いと思いましたが、意外と少なく寂しく感じます。山友会の皆さんには大変なお世話になりありがとうございました。
(横田)