―――2005年の夏山登山 <その1>―――
(2702m)
1班
日 時 | 2005年7月22日(金)〜25日(月) |
天 候 | くもり 時々 晴れ |
コース | 7月23日(土) 中宮登山口5:15→シナノキ避難小屋9:00→ ゴマ平避難小屋12:20(泊)→ 7月24日(日) ゴマ平避難小屋4:50→間名古の頭6:05→ お花松原9:15→室堂11:45→南竜ケ馬場13:25(泊) 7月25日(月) 南竜ケ馬場5:40→黒ボコ岩6:15→ 別当出合分岐8:50→六万山11:25→市ノ瀬12:30 |
参加者 | リーダー:中島 サブリーダー:橋本(寿) 男性:鈴木 女性:市橋 橋本(香) 合計:5名 |
<山行報告>
7月23日(金)
薄曇の中宮温泉街を出発。右岸のかなりきつい勾配の坂を行く。10分程で登山口、ここからさらにきつい登りでコンクリートの階段に続いて子尾根の稜線までの急登で汗びっしょり、さらにゴマ平避難小屋までの中宮道では虫の攻撃に疲れも倍増する感じで、小屋についた時はホッとした。12時過ぎとあって我々が一番早く、小屋には誰もいない。
一階を全部使って、昼食と乾杯で疲れを落とす。夕方になって単独行の人が何人か到着、みな二階に上がってもらう。
7月24日(土)
ガスで遠くが見えない中を5時前にスタートする。昨日は10km、今日は室堂までが10km、さらに南竜まで2km歩かなければいけない。ザックは皆軽くなったので快調に進む。樹林帯も過ぎると高山植物に次々と出会う。時々ガスが晴れ、対岸の尾根や谷が見えるがすぐに隠れる。鶯平に始まって、北弥陀ケ原、お花松原と黒ユリの群落を初め、花を見ながら登るとあまり疲れも感じなくなる。
ヒルバオ雪渓からは今日最後の登りであるが、雪渓の冷気も心地よく快調に進み室堂にも昼前に到着。登山者で賑わう小屋の前で昼食を兼ねて休む。御前峰はガスに隠れており、我々は登らず南竜に向かい、1時過ぎに到着。まずは無事完走を祝う。他の2班が到着するまで予約のキャビンに入りくつろぐ。畳、マット、毛布があり今夜は温かく眠れそうだ。
別当出合からの班と、テント組が来て再会を祝う。夕方6時小屋にて集い参加者と交流した。
7月25日(月)
夜半には星も見えていたが、今朝はガスに視界を遮られている。しかし一時間もすると日差しも強くなってきて、今朝室堂に上がったグループは御前峰からの展望も良かったのではないかと思われた。砂防新道の分岐からクロボコ岩への登り道で、私の靴底がはがれてきて、テーピングのテープで補修する。その後、右も前もと靴は重傷でテープを巻いて何とか下山した。観光新道は花の最盛期でここを下山ルートに選んでよかった。市ノ瀬には予定通り昼過ぎに到着。三日間事故なしで無事夏山が終わった。
(報告者:中島貞夫)
2班
日 時 | 2005年7月24日(日)〜25日(月) |
天 候 | 晴れ |
コース | 7月24日(日) 京田辺市5:00→白水湖9:30→大倉山12:25→ 南竜分岐14:05→南竜山荘15:40(泊) 7月25日(月) 南竜山荘4:50→室堂6:15→御前峰7:30→ 千蛇ケ池8:15→OP大汝峰8:40→室堂9:30→ 白水湖12:55→京田辺市19:15 |
参加者 | リーダー:徳田(康) サブリーダー:金本 男性:志賀 宮野 倉光(正) 岡部 遊佐 女性:染矢 長野 倉光(展) 上杉 河合 合計:12名 |
<山行報告>
出発予定より30分遅れて白水湖登山口に9時30分到着。いきなりの急登だが樹林帯で日が遮られ助かる。サファイヤブルーとでも言うか、青くきれいな湖面がいつまでも真下に見下ろせる。11時35分昼食にする。大倉山頂は樹林の中で眺望もなく素通りして避難小屋まで行く。きれいで立派な小屋だ。大倉尾根から右手に見ええる大カンクラ雪渓は圧感だ。南竜分岐からアルプス展望コースを下る。ここはお花畑がきれいだ。ガスでアルプスは望めなかった。15時45分南竜山荘に到着。
あくる日は早朝4時50分出発。エコーラインを登る。こちらもお花畑がすばらしい。道もきれいに整備されている。6時15分室堂に着き朝食をすませ御前峰に向かう。7時30分登頂。周囲の山々はきれいに見えていたが遠望はきかない。記念撮影をしてお池めぐりに行く。千蛇ケ池の分岐に来た時、女性軍が大汝峰に行きたいと言い出す。サブリーダーと協議をして危険なところもないので、9時30分までに室堂に戻る事を条件にOKを出す。
条件どおり9時30分には室堂に戻り、9時50分に室堂を出発。大倉避難小屋に11時着。あと2km地点で昼食をとりその後快調に下山する。12時55分白水湖登山口に無事下山した。入浴しビールを飲みテント組を待つ。1時間程遅れて下山してきたテント組と合流して白水湖を14時40分に出発した。京田辺には19時15分に帰着した。
(報告者:徳田康二)
3班
日 時 | 2005年7月24日(日)〜25日(月) |
天 候 | くもり時々晴れ |
コース | 7月24日(日) 京田辺市6:00→別当出合10:00→ 南竜山荘14:30(泊) 7月25日(月) 南竜山荘4:00→室堂6:10→御前峰7:15→ 室堂8:40→別当出合13:10→京田辺市19:00 |
参加者 | リーダー:守口 サブリーダー:村上 男性:佐々木 白波瀬 上角 田中 山下 樋口 秋月 女性:守口 頼 合計:11名 |
<山行報告>
京田辺を6時に出発。市ノ瀬から別当出合登山道に着いたのは10時ごろであった。準備をして10時30分に砂防新道を登り始める。吊橋が新しい。想像していたより砂防新道は歩きやすく整備されていた。天候はあまりよくなく、雲が山塊を覆い展望は無といったところだ。別当覗きで昼食にする。甚之助避難小屋を経て少し登ると水平道の交差点に着く。この付近から高山植物の種類が多くなり、写真撮影で歩行がスローダウンする。
白山固有種のハクサンフウロ・ハクサンコザクラ・ハクサンイチゲや、シナノキンバイ、コバイケソウ、クロユリ等々お花畑の水平道を散策気分で歩き南竜ケ馬場に着いた。中宮からの健脚コース組はもう早々とキャビンに着いていた。4人のテント組はゆっくりペースで砂防新道を歩いている。夕食後小屋の前で3グループが一同に会し、白山の魅力について語り合った。数え切れないほどの山岳信仰の禅定道があって、それぞれに素晴らしいお花畑や展望が楽しめるという。
あくる日は4時小屋を出発。展望道から室堂に向かう。ご来光は叶わないが、さすが高山植物の宝庫の名に恥じぬ見事な咲きっぷりである。室堂で朝食のあと、7時には御前峰の頂上で荒々しい火山の剣ケ峰や、火口湖の不思議や溶岩台地に建つ室堂の赤い屋根を眺めていた。集合写真を撮り、山頂お池めぐりのコースをとり室堂に戻った。水屋尻大雪渓付近の階状土も周氷河帯の不思議な成型として観察した。
9時下山開始、観光新道を下った。新道の斜面には今を盛りと数多いお花が咲き乱れていた。ニッコウキスゲ・シャジン(ハクサンシャジン?)クルマユリ、イワオオギ等々急登の道であったが花を見つけては名前を確認、写真を撮りゆっくりゆっくりの下山であった。皆さん楽しそうであった。覚えた花の名前も50歩あるくと、もう忘れている風で、余りにも多くの花の中での会話がまた愉快だ。帰りの昼食場所で覚えた花の名前を皆で書き出したら結構な数になったので驚いた。メモリーは常に出し入れの訓練をしないと駄目なようだ。
いま盛んに砂防工事が行われている。白山の崩壊は元の自然にはなかなか戻らないだろう。高茎草原だって笹類の侵入でいつかは高山植物が駆逐されるかもしれない。気象の変化で垂直分布が変わるかもしれないのは、地球温暖化が原因なのかも知れない。白山はまた信仰のご神体として古くから崇められてきたのだが、今回はそれらしき白装束の講人には出会わなかった。すっかり観光化されてしまったのだろうか。13時10分に全員無事別当出合に下山した。
(報告者:佐々木英夫)
<感想>
室堂へ到着した時には夜もすっかり明け、澄み切った青空が満天に広がった。「蒼穹」とはこういう空をいうのであろう。白山奥宮に登山の祈願をし、白山最高峰2702mの御前峰に立った。 頂上での展望は素晴らしく景色に見とれて時間を忘れそうになる。池の青々とした水と白い雪渓と黒光りする岩のコントラストが美しい。翠の池だったか、水面にキラキラ光る光景に驚嘆した。まるでダイヤモンドの乱舞ではないか。上を見ると今にも崩落しそうな剣ケ峰が辛うじてその体を支えている。自然の不可思議さを見る思いがする。 花の宝庫の白山、クロユリ、コバイケソウ、チングルマ等の花がいっぱい咲き誇っていた。自然の魅力に溢れた素晴らしい山である。 (K・Y) |
別当出合の吊橋 |
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御前峰頂上 |
翠が池 |
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イワカガミ |
お花畑の観光新道を歩く |
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天上界と地上の境界の岩 |
白山神社の鳥居で |
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恐怖の登り中宮道も7時間ほどで歩くことが出来た。 樹林帯で汗だくになりながらも、可愛い花を楽しむことが出来た。小屋の近くで、手がつけられないくらいの冷たい水が流れていた。 花、花、花でうれしい悲鳴! ハクサンコザクラは本当に可愛い。お花松原一杯に広がるクロユリはまだ蕾だったが、アオノツガザクラやコイワカガミが仲よく交じり合って色取りもきれい。大満足!! (k・H) |
ニッコウキスゲ |