日 時 2004年10月10日(日)〜10月13日(水)
天 候 4日間快晴
コース ◆雪岳山登山コース
五色(オセク)温泉登山口6:00→ソラク滝8:10→
大青峰(テチョンボン1708m)10:00→中青峰11:00→小青峰11:30→
喜雲閣13:00→千仏洞渓谷→五連瀑布の滝→登山統制所17:00→
神興寺(シヌンサ)18:00
蔚山岩(ウルサンバイ 875m)コース
雪岳山ゲート9:00→内院庵10:30→蔚山岩11:45→神興寺14:10→
ロープウェイにて権金城へ14:50
→神興寺で登山組と合流18:00
参加者 雪岳山コース班
リーダー:鈴木  サブリーダー:金本
男性:西上 志賀 内匠
女性:市橋 西上 山田 澤田 河野 内匠
蔚山岩コース班
藤富夫妻   岡田夫妻

<山行報告>
蔚山岩コース
 宿の車で朝食後、雪岳山国立公園に向う。すでに大駐車場も満杯状態。韓国の人の人気の高さにビックリ。
公園ゲートでガイドさんが入場料を払い、まっすぐ登山口に行きたいところだが、入るとすぐ登山用品が売っており、思わず帽子(900円)を買う。大仏前を通り1時間も歩くと内院庵に到着。岡田さんのご主人はここで待つとのこと。いよいよ急登だ。前方に金属の階段が見えてきたころ岡田さんはご主人の所に戻るとのこと。我々二人とガイドさんの三人で登る。金ガイドのスピードが速いので心配したが頂上手前でダウン。回復するまで約10分待つ。
 頂上到着。好天に恵まれ、素晴らしい紅葉と景色を満喫し下山する。昼食後、ロープウェイで権金城へ。こちらも紅葉と岩山を楽しむ。そして雪岳山縦走組と6時合流した。皆の満足そうな顔にほっとする。
(報告者:藤富俊一)


雪岳山国立公園                              蔚山岩(ウルサンバイ)

雪岳山コース
 韓国の山に初めて挑戦するものばかりであったためと、現地で事故った場合をおもい、現地登山ガイドをお願いした。
当初、ソラク山の北側から南に抜ける縦走を計画したが、余裕の取れる時間が無理そうなので、また、北側の谷筋の往復も時間がかかりすぎそうで、もっとも無難な南からのピストン登山を計画し、韓国入りをした。

 ところが登山前日の夜、民宿で現地ツアーガイドさん曰く、「北の渓谷は絶対行くべきで、そこを見ないで秋に来ることの意味は無いです。時間的にいって南から北への縦走を薦めます。時間も問題ありません。それがだめならソラク山を止めて、北の渓谷だけでも見るほうがよいです」と。そこで、登山ガイドを交えメンバーとも相談。当初の予定より2時間ばかり下山によけい時間がかかるが、南からの縦走をする結論でまとまる。6時から登山開始、18時下山の予定をたてた。

 民宿を5時出発。バスの中で朝食をとるうち、約45分で登山口到着。6時ヘッドランプをつけての登山開始となった。20分も歩くうちに明るくなり、歩きやすくなったがこの最初の登りがきつい。現地の人たちは速いペースで我々を追い抜いてゆき、彼らのピッチでのコースタイムなら、我々の縦走は無理かなとも思いつつ、でもピッチを落とし我慢しながら高度を稼いでゆく。
それでも30分ピッチで休憩し、写真も撮ったりしてはいたが、コースタイムよりかなり早くピークに到着し、ひと安心というところ。紅葉もきれいに色づきまずまずの登りだった。

 ソラク山は3つの峰からなり、その峰は大青峰、中青峰、小青峰と名付けられ、大が1707.9m、中が1666m、小は1600mだろうか。ソラク山を11時の予定が1時間も早く10時に登頂。例の25周年を記念してバンザイを大きく(?)唱和。11時に中青峰の休憩所に集合することにし、1時間の自由時間をもった。展望は絶景で特に厳しい岩嶺に目を奪われる。

 11時30分小青峰から下山開始。厳しい下りが始まる。でも、ここからが圧巻であった。ガイドさんの薦める以上のすばらしい渓谷美と、紅葉のすばらしさが、今だかって見たことのない、うまく形容することができない美しさであった。ただただシャッターを押し続けていた。さすが韓国一の景勝地というだけのものはあると納得しきりであった。それが延々と続く。ガイドさんに感謝。そのためか登りペースでいけば16時には下山できるかなと思っていたが、実際は残留部隊と合流したのが18時ということになった。朝4時起床、12時間の山行ではあったが全員満足のいく山行であった。
(報告者:鈴木正範)

  
大青峰(テチョンボン)1708mで                         厳しい岩嶺を仰ぐ


<感想>
 韓国へ行くのも初めて、外国の山も初めて、嬉しさ半分、不安半分の気持ちで松井山手6時21分の電車に乗りました。
関空は外国へ行く人で大賑わい。私たちもあっち、こっちと忙しく手続きをしながらも10時15分発ソウル行きの飛行機に乗りましたが、予定より30分程遅れての出発でした。
 仁川空港に着き、早速両替です。5,000円で、50,250ウォンもらいました。関空で両替していたら44,000ウォンなので、すごく得した気分でした。次は昼食、「牛肉とキノコどんぶり」を注文しました。日本のカレーのような楕円形のお皿に、ごはんと牛肉とキノコの炒め物のようなものが半々によそってありました。ニンニクがよくきいて美味しかったです。

 11日は、雪岳山へ登山往復8時間の予定でしたが、縦走11時間のコースに変更になりました。トレーニングをしていない私は皆さんに気を使っていただきながら何とか最後まで歩くことができました。ありがとうございました。
雪岳山も最高の表情で私たちを迎えてくれました。

 12日は、5人の女性と1人の男性で、韓国式「アカスリ エステ」に行きました。これまた初めての体験で61年間の垢をきれいに取ってもらいました。帰国後もまだお肌つるつる感が残っています。きれいな体で明日からの生活、山行にと頑張りたいと思います。

 韓国式とうふ料理、海の幸の海鮮料理、焼肉カルビ、プルコギ、石焼ビビンバと韓国料理をたくさんいただきました。4日間最高にお天気もよく、楽しんでくることが出来ました。旅行のリーダーさん、登山のリーダーさん、ご一緒してくださった皆様、本当にありがとうございました。
(河野典子)


  
鮮やかな紅葉を見ながら登る                      雪岳山の最高峰で


渓谷に沿って鉄製の階段が随所に設置

  
権金城(うしろは断崖絶壁の岩場)                東洋一の岩山(ウルサンバイ)

京都田辺山友会25周年海外山行、韓国雪岳山(ソラクサン)
 日本の紅葉と違って、大陸の紅葉の素晴らしさをかねがね、藤富さんから聞いて、是非一度行ってみたいと思っていました。近くで遠い国 韓国に初めて、足を着けました。また一つ海外の国に行くことが出来ました。
泊まりは民宿で韓国の民家そのもので暖房もオンドル(床暖房)外国で民家に泊まるのは初めての経験です。
朝 5時出発 五色温泉(オセク)からー大青峰(ソラクサン)1708m−中青峰1676m−小青峰1550m−千佛洞渓谷(千の仏様が鎮座して、巨石と赤,黄色、緑の紅葉 これがソラクサンの紅葉、 いや、 大陸の紅葉。 素晴らしい、すばらしいの歓喜)ー下山口の神興寺の山門まで、感動の山行、25周年バンザイ、バンザイ。。。。。
ソウル観光 何時も海外で感じる事ですが、日本人皆金持ち?(私の行動?) 取れる所から、取ろう、いただき、嫌な思いをします。日本人は甘い。
 今回も藤富さんにお世話になりました。 泊まりの担当になっても大変なのに、海外 本当にご苦労様でした。感謝しています。
次回山友会30周年、元気で迎えることを、願いたいと思います。
(西上素子) 


――近くて遠い国――
 関空からわずか1時間半足らずで韓国の仁川(インチョン)空港に到着。北海道へ行くより近い、外国という感じがしない。関空があまりにも混雑していたので、仁川は静かでひっそりしている感じがした。今回の楽しみの一つは、覚えたてのハングル語会話を体験することです。
 ロビーにはチェ・ジュウみたいな長身で綺麗なガイドさんが出迎えてくれました。バスで宿泊地へ行くまでの間、韓国の歴史や文化、婚姻制度や男子の兵役義務、教育熱心等々上手な日本語で説明してくれました。今まであまり関心を持たなかった隣国に少し興味をいだきました。

 空港から伸びる高速道路は5車線もあり、中央分離帯が外せるようになっていて、軍用道路としての目的も兼ねているという。車窓から見る景色は、稲がみのり田畑は日本と同じです。広々とした田園風景の中に、高層マンションの集まりが何ヶ所か目立つ。そこは地下鉄の駅で、将来値上がる見込みを計算してどんどんマンション建設が進められているという。

 しばらくするとソウルの市街が見えてきた。林立する高層ビル群は東京のようです。韓国の人口の約4分の1にあたる1200万人が集中している大都市です。いろんな標識を見入るがハングル文字は読めない。英文字と数字でおよその判断をする。
 雪岳山は韓国の東北部、江原道(カンウォンド)の北にある。この地域は昔、島流しと言われ閉ざされていたが、今は自然豊かなリゾート地として開発されているという。週末には多くの人が訪れるのはいいが、ソウル方面へ帰る車の渋滞を見て驚いた。延々と続いているのである。韓国も車社会、各地では高速道路の建設がいそがれているようです。
 夕食には地元の豆腐料理を食べました。金属製の箸、ご飯を入れた器もふたつきの金属製で珍しかった。民宿はきれいなお家でした。各部屋の設備も揃い、もう床暖房が入っていました。

――雪岳山を登る――
 五色(オセク)温泉からピストンの予定だったが、キムさんの勧めで、千仏洞渓谷の方へ縦走することにした。早朝6時まだ薄暗い中をベテランの登山ガイド(カンさん)と一緒に頂上を目指した。歩きはじめからいきなり急勾配の石道です。カンさんはかたことの日本語を、私たちもかたことのハングル語とジェスチャーで合図しながらのぼる。
後ろから追い越して行く人に「ア・ニ・ハ……」と最初は出にくかった言葉も、次第に慣れてきて「アニハセヨー」と軽く言うと、「イェー アニハセヨー」と返ってくる。

 晴れ渡った空と紅葉した木々、走り回るリスに歓声をあげながら、ぐいぐいと高度を上げる。休憩時にはカンさんからミニトマトやりんごをいただきとっても美味しかった。階段状の道や、鉄製の階段は直線に伸び勾配がきつく息切れがする。約4時間で頂上の大青峰(テチョンボン)1708mに着いた。

 多くの登山客が到着の喜びを満喫している。記念写真を撮る場面では、一人の女性から「キムチー!」と掛け声をもらった。韓国では「チーズ」ではなく「キムチー」なんだと納得。しばらく360度の展望を楽しむ。全山が花崗岩で覆われていて、奇怪な岩の峰々が連なっている。北方向には東洋一の岩山ウルサンバイが聳え、眼下には東海(日本海)が見渡せる。我々は海を渡った朝鮮半島に立って25周年のバンザイをした。

 中青峰、小青峰を経て千仏洞渓谷へと下山する。このコースは距離が長いので緩やかな傾斜だと思っていたら、こちらもいきなりの急な下りです。おまけにゴロゴロとした岩道の連続です。所々で見事な岩山の稜線や、四天王像のような鬼面岩がそそり立っていて圧倒される。カンさんがしきりと写真を撮るように勧める。鮮やかに紅葉したもみじと、緑の葉をつけた木々が混じりとても美しい。渓谷にそって鉄の階段が随所に設置されているが急勾配なので足元がすくむ。また滝が連なる五連瀑布も見事な景観です。

 待避所ではトイレ、売店があり冷たいジュースを飲んで休憩する。雪岳山にはこのような場所が数ヶ所あり、1泊5000ウォン(500円)で泊まれるようです。私たちのグループをみて「日本人だ」と言っているのが聞き取れた。日本語で話しかけてくる人もいた。飽きるほどの岩道と鉄梯子の階段を下り17時半無事下山した。約12時間歩き応えのある登山でした。
 あくる日はロープウェーで権金城(クォングムソン)海抜800m岩場の展望台へ行き、昨日登った雪岳山の景色をもう一度見入った。

――観光・食事・買い物を楽しむ――
 ソウル市内では、仁寺洞(インサドン)通りをあるき、世界遺産登録の昌徳宮(チャンドックン)へ行き、優雅な王朝時代の面影を見学しました。夜は地下鉄に乗りソウルタワーへ上がってきれいな夜景を一望しました。国際色豊かなカップルがデートを楽しんでいました。
 焼肉、海鮮料理、プルコギ、石焼ビビンバなどキムさんから食べ方を教わり、本場の韓国料理を味わいました。ぴりぴりするのもあったが美味しかったです。キムチやいろんなナムルは次から次へと出されパワフルな食べ方や、食べ残すという食の文化の違いに感心しました。
 南大門市場は、ありとあらゆる商品の店が軒を並べ、活気に満ち溢れていました。通りは人で埋まるくらいです。地下にも食料品店などがぎっしりと詰まり、通路は一人しか通れないほど店から商品が溢れています。やはりお土産は安くて美味しい岩海苔ですね。

 最後に鰲頭山(オドゥサン)統一展望台を見学。イムジン川とハン川が合流し、その川の中に南北分断の軍事境界線があるという。館内には展望室、展示室などがあり、民族分断の悲しい歴史の説明を聞きました。屋外の望遠鏡で北朝鮮の村を見ましたが、人の姿は見えませんでした。 あっという間に4日間は過去りました。初めて訪れた近くて遠い国に少し親しみをもちました。
バスの運転手さん、楽しいガイドをしてくださったキムさんに別れを惜しんで帰国の途につきました。
(内匠美佐子)

  
網焼の煙を吸い取る蛇腹の煙突がぶら下がっている          ユネスコ登録の昌徳宮(チャンドックン)の入口

  
泊まった民宿                             雪岳山国立公園へ行く途中に立ち寄ったレストラン街