金峰山・瑞牆山・茅ヶ岳
(2599m ・ 2230m ・ 1704m)


日 時 2004年9月4日(土)〜9月6日(月)
天 候 雨  曇り
コース ◆9月4日(土)
京田辺6:00発→諏訪SA10:30→廻目平キャンプ場13:00→
金峰山小屋16:30→金峰山頂上16:55→金峰小屋17:15着
◆9月5日(日)
金峰小屋6:05発→大日岳8:00→富士見平小屋9:20→瑞牆山頂上11:35→
富士見平小屋13:30→瑞牆山荘15:00着
◆9月6日(月)
瑞牆山荘5:05発→大明神登山口8:00→茅ヶ岳頂上10:00→大明神登山口12:00着
須玉ICバス12:30発→駒ヶ根IC→こぶしの湯15:20→京田辺19:30着
参加者 リーダー:徳田康ニ  サブリーダー:山口 博
A班 西上(正) 寺澤 岡部 岸田 澤田 西上(素) 山田
B班 佐々木 倉光(正) 奥野 上田 上杉 大谷 倉光(展) 徳田


<山行報告>
◆9月4日(土)
 朝6時京田辺を出発、京滋・名神・中央高速須玉IC・R141号・県道68号から金峰山荘駐車場に予定通り13時に着く。13時15分に出発。30分ピッチで小休止、歩き始めて30分最初の休憩時から雨が降り出し雨具を着ける。14時30分中ノ沢出会から道は尾根コースに出る。ここからは急登の連続だ。各班のリーダーの好リードで順調に進む。16時30分に金峰小屋に着く。雨は小康状態だ、明日の天気を考慮して今日登頂する。
B班は五丈岩を経由して山頂へ、雷が鳴ってきたので早々と下山する。
◆9月5日(日)
 5時半に朝食をして6時に出発。雨が降っているので頂上に向わず右にコースをとり稜線に出る。千代の吹き上げから見る山梨県側は絶壁が目も眩むほど深く切れ落ちている。天気がよければさぞ絶景だろう。しばらくは岩尾根を進み砂払ノ頭から森林帯の下になる。8時大日岩に着く。見上げれば飛ぶ鳥でさえ止まれそうに無い一枚岩の岸壁が天にまで届きそうだ。9時20分に富士見平小屋に着き小休止、9時45分瑞牆山に向う。
 ヤナギ坂からの登りはロープ、梯子、岩や木の根っこをつかみ登るというより攀じるといった感じで登る。左手にヤスリ岩を眺めながらコースタイム通り11時35分に登頂。晴れていれば素晴らしい眺望を得られるだろう。11時55分に下山、富士見平小屋に13時30分到着し昼食にする。出発の準備をしている時、運転手の藤野さんが上がってきた。その格好を見て皆大笑いだ。15時に瑞牆山荘に着く。今日は早く着いたので風呂にゆっくり入りくつろぐ。
◆9月6日(月)
 5時出発、途中道を間違えあっちこっち走りまわる。予定より1時間半遅れて8時にやっと登山口に着く。大明神登山口より林道を少し上がり時間を稼ぐ。女岩に8時50分到着、水場があるので小休止。水は冷たくてうまい。40分ほどで稜線に出る。少し登ると深田久弥終息の碑が立っている。10時登頂、あいもかわらずガスで眺望は駄目だ。12時に林道からの登山口に着く。帰りバス運転手さんのちょっとしたハプニングに皆大笑いしながら駒ヶ根ICで途中下車してこぶしの湯で入浴。19時30分無事京田辺市に到着。
(報告者:徳田康ニ)

  
金峰山頂上                     金峰山から瑞牆山を望む

<感想>
 雨また雨でしたが、私は山にいる時の気持ちはいつも浮き浮き。雨露に洗われた木々の緑は一段と冴えて輝き、染め入る美しさ。金峰山頂を目指している時一瞬雲の切れ間から頂上と五丈岩が覆い被さるように姿を見せる。すぱっと直角に切れた岩の姿にビックリ。さすが金峰山のトレードマークと納得。岩の左手に暮れ行く富士の姿。雲上に浮かぶ富士に出会うとまたひとつ山行が思い出深くなる。これからまた幾つの富士にお目にかかれるか楽しみ。五丈岩の裏側にまわると登ってくださいといわんばかりの足場がみえる。前方に緑と岩のなだらかな稜線が続いている。足下の崖に震えそうな感じ。早速頂上に戻ってB班の記念撮影。雷鳴が聞こえ脱兎のごとく下山。

 合羽着用で瑞牆山に出発。頻りと倉光さんが人数を数えて首をかしげていらっしゃる。一人足りないらしい。男性お一人悠然と現れる。大きすぎて目からはみ出たねと皆で大笑いしながら、倉光さんの職務の忠実さに感謝。大日岩から富士見平に向かう木立山行は単調。時々とてつもない大きな岩が待ち構えてロッククライマーの気を引く。山があるから登る。岩があるからロッククライミング。

 徳田さんが肩に下げたロープで、一度はこんな岩で使ってみたいものと、叶わぬ夢をみた。大日岩だったらしい。富士見平小屋で荷を置き全員軽々と瑞牆山へ向かう。ロープあり這い登る大岩あり梯子あり。一突きで動き出しそうな巨岩の足元には気休めのつっかい棒が等間隔で立てかけてある。山友会代表で私も一本こわごわ足元に棒を立てかける。全身全霊で注意深く体を動かし、誰一人として音をあげず遅れずお昼前に岩だけの頂上に立てた。

 視界はきかないものの嬉しさは倍増。すがすがしい気持ちで下山。我が山友会のためだけにあった瑞牆山と瑞牆山荘独り占めにしてどっぷり心ゆくまで楽しめた。茅ヶ岳に続く登山道は、萩また萩ススキの秋色一色。寄り添うほかの花も精一杯実を結ぼうと競って咲き誇っている。染み入る美しい色に心も和む。女岩を伝って滴り落ちる甘露の一杯で喉を潤し小休止。秩父の山並みは大岩をごろごろ抱いて変化のある山歩きが楽しめる。

 青空の下ではきっとアルプスも遠望できたであろう場所に深田久弥の碑が立っている。1971年3月21日没とある。
彼の選んだ100名山といわれる山に登る自分を見つめて、複雑な感情が湧いた。私はただ淡々とした気持ちでそこを通過して茅ヶ岳山頂に立った。
(大谷典子)

  
瑞牆山頂上                瑞牆山下りの岩場

(写真提供は岡部さん)